「世間知らずの白馬の王子様がやってくる」プリティ・ウーマン Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
世間知らずの白馬の王子様がやってくる
総合:65点
ストーリー: 55
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65
美形でお金持ちだが、仕事一筋すぎて女性には奥手の男。突然そんな彼が一人の娼婦の前に現れ、付き合いを重ねてみるとお互いを高めあえる関係となる。身分違いがわかっているから最初から余計な夢などみないでさっさと身を引こうとするけれど、そんな彼女を彼は白馬の代わりにロータス・エスプリに乗って迎えにやってくる。
いやいや、いくらなんでもそんな馬鹿な。いくら仕事一筋で奥手でも、彼ならばほうっておいても次から次に魅力的な女性がやってくるでしょう。まして自分が本気で探せば他にもっと素敵な女性が見つかりますよ。それがなんで出会って間もない娼婦なんかと? この少しばかり御目出度すぎる展開に、見ている私は少しばかり呆れました。
でも女性に聞くと、これがいいそうなんです。自分は自分なりに頑張っている。そこに白馬の王子様がやってくるのは、やはりいつまでたっても女性にとっての憧れ。現実に王子様が現れるかどうかなんて可能性を考慮するのではなく、やってくることを夢見るのが楽しい。だからこの映画のように王子様がやってきて何が悪い、ということみたいです。
それは確かにそうだなあと思いました。せめて映画の中くらい素敵な王子様がやってこないと夢がない。白馬の王子様のお迎えは、いつまでたっても女性にとって永遠に最高の憧れであり続けるのでしょう。自分を見下したロデオ・ドライブでお姫様気分で買い物をしてみたいと思うのも自然な願望でしょう。見る人の性別で捉え方がはっきりわかれる映画だと思いました。