「本作の問いは映画を超えて現代社会のものになった」ブレードランナー ローチさんの映画レビュー(感想・評価)
本作の問いは映画を超えて現代社会のものになった
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2017年に改めて観直すと、大変に先駆的な問いを投げた作品だと感嘆させられる。というよりも原作者フィリップ・K・ディックが提示した課題を後進の人間が一生懸命にそれを実現させようとしていたのか。ともあれ、1982年の作品とは思えないほどに今日的な題材とテーマだ。
レプリカントと呼ばれるアンドロイドに心は宿るのか、人との間に愛は生まれるのか、そもそも人とアンドロイドに違いはなんなのか。SF作品の問いとして普遍的なものになったこれらのテーマは、すでに現代社会ではこれからの人間のあり方についての先鋭的な問いでもある。
やつらは人形だと機械的に処刑判断を下す人間に対して、ルトガー・ハウアー演じるレプリカントのロイはなぜデッカードを見逃す情に目覚める。人間らしさとは何か
このバージョンのエンディングは未来への希望を感じられて特に好きだ。
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