劇場公開日 1990年4月28日

「ホラー映画以外のジェイミー・リー・カーティスを初めて見たが・・・」ブルースチール kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ホラー映画以外のジェイミー・リー・カーティスを初めて見たが・・・

2021年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 やっぱりホラーだった?と思ってしまうほど、彼女のキャラを生かしたポリス・アクション。メーガンに撃たれて即死したコンビニ強盗から44マグナムを奪って逃げた男ユージーン。steelをstealした?という英語のダジャレなのかと思った序盤から、人が死ぬ顔を見たくて連続殺人を犯すようになったヘンタイだ。

 金の相場師という仕事だったユージーン。人の不幸の上に成り立つ職業だと自嘲気味だったことも狂気に至る原因のような気がしたけど、一種の快楽殺人と決定的な証拠を残さない割にはメーガンに近づきすぎたうえに、彼女との一騎打ちに持ち込もうとするようになる。

 特に面白い趣向は弾にメーガンの名前を彫り込んだこと。メーガンが犯人になるように仕組んだとは思えないほど明らかに挑戦的な手口だったのだと思う。

 後に『デトロイト』や『ゼロ・ダーク・サーティ』で成功を収めたビグロー監督だけあって、画面に大写しになる表情や拳銃を中心に引きの映像がほとんどなく、時には効果的にスローモーションをも取り入れ、ビグローらしさを感じてしまう。ただし、ストーリー的には女性警官対偏執的殺人犯という他を寄せ付けないほどの個人対決なので、好みが分かれてしまいそう。原点は西部劇なんだろうか・・・

kossy