「松田優作さんを悼む」ブラック・レイン 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
松田優作さんを悼む
映画のレビューではありませんが、
「俺たちの勲章」「大都会Part2」「探偵物語」、そして遊戯シリーズをはじめとする東映セントラルフィルムの作品から、「人間の証明」「蘇る金狼」と角川映画の大作へ。アクションから脱した「家族ゲーム」「それから」、、、。映画だけでなくブルースも。松田優作はずっと私のヒーローだった。
若き日に単身渡米するも夢破れた松田優作が、角川映画ならずリドリー・スコット監督作品の主要キャストとしてハリウッド・デビューするなんて。まさに夢のようだった。
「BLACK RAIN」公開時、ちょうどカリフォルニアで暮らしていた。手形足形で有名な LAのマン・チャイニーズ・シアター。掲示されたポスターやスチール写真は健さんよりも松田優作の方が目立っていた。
嬉しかった。
Yahooニュースなどない時代。
帰宅して、開いた日米時事新聞の片隅に見つけた松田優作の訃報記事。
あれほどショックだったことはない。
あれ以来、松田優作の作品を観ることが出来なかった。
(米国滞在中に公開された「華の乱」「嵐が丘」、そして地元の東映劇場が閉館することになって、最後の上映作品となった「野獣死すべし」。最終日の最終回に観ようと思って出かけたら、最終日早く閉まってて観ることができなかった。)
もう新作が公開されることがないから。
全部観てしまったらそれで終わりになってしまうから。
観ることができなかった。
今回、午前十時の映画祭で「ブラックレイン」が。
劇場の大きなスクリーンで観ることができるならと三十数年ぶりに鑑賞。
息が止まるかと思った。涙が出て止まらなかった。
松田優作が病に倒れることなく、ハリウッドで活躍していたら。
デニーロとの競演も観たかった。LAを舞台にした探偵工藤ちゃんも観たかった。
ニコルさん原作の「勇魚」が映画化されて主演してたかもしれない。松田優作人気で日本人が注目されて大島渚の「雪洲」だって実現してたかもしれない。
エクスペンダブルズのメンバーに入ってたかもしれない。
アメリカの人たちの日本人観が変わっていたかもしれない。
松田優作の作品をまた観てみよう。
まずは「野獣死すべし」から。
「BLACK RAIN」 最高に面白かった。
共感ありがとうございます。
自分の中では松田優作≒ブルース・リーの印象です。ジェームズ・ディーンも近いかも。早逝したのは残念ですが、老いない永遠のアイコンになったのは間違いないでしょう。