フレンチ・コネクションのレビュー・感想・評価
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足指こすり罪で逮捕するっ!
フィクションだが、50キロの麻薬を押収した実際の事件を元にしています。
この映画が凄いのは、BARに前科持ちの悪党が揃って会食しているのを見た主人公ドイル刑事が、こいつら何か企んでるぞ!と勘だけで捜査を開始するところ。
このドイル刑事のモデルとなったエディ・イーガンは、実際に数百人犯罪者を挙げた凄腕で、本作にもアドバイザーとして参加(主人公達の上司役でも出演)。
おかげで、ガサ入れ・尋問・尾行シーンがリアルです。
不審者を尋問する際、「ポーキプシー行ったことあるか?」「そこのベッドで足の指こすってただろ!?」と訳のわからない事言って恫喝して情報を引き出すシーンは、相棒ラソー刑事役のロイ・シャイダーも隣で笑っちゃってました(笑)
役者を精神的に追い詰めるので有名なフリードキン監督は、本作ではジーン・ハックマンを餌食に。
張り込みで震えてるのは、長時間放置プレイしたガチの映像。
有名なカーチェイス・シーンでハックマンの顔がひきつっているのも、スタント・カーを最小限に減らして本人に運転させてるから。
ハックマンは、差別的で暴力的なポパイを演じるのに抵抗があり、ノイローゼになりかけたとか。
その後、何作も極悪人をさらっと演じているのに、この頃はまだ心身ともに若かったんだね(笑)
監督はキャラクターだけでななく、オールロケと自然光での撮影にこだわった結果、ざらついたドキュメンタリー・タッチの映像となっています。
「ダーティハリー」がポリス・アクションの傑作なら、こちらはリアル系刑事ものの傑作ですね!
とても男臭い刑事ものの秀作
総合:80点
ストーリー: 75
キャスト: 85
演出: 85
ビジュアル: 75
音楽: 65
映画用の余計な見せるための演出を排してドキュメンタリー調に撮影をしているため、真剣度や緊迫感が強く伝わってくる。かみついたら離さないブルドックのようなしつこい獰猛な「ポパイ」ドイル刑事を演じるジーン・ハックマンはぴったりのはまり役。狡賢い敵役のアランを演じたフェルナンド・レイの存在感も高い。薬を隠しているとみられるリンカーン・クーペを一晩中見張って車を解体する場面の執念は見物だし、彼が地下鉄の中で尾行をまく場面は面白いし、ドイルが狙撃犯を追いかけて地下鉄を車で追いかける場面は迫力がある。犯罪者が暖かなレストランで幸せそうに食事を楽しみ、外で刑事が震えながら立ちすくんで監視をしている場面を対照的に描く撮影手法も見事。
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