「できればこんな裁判したくなかった」フィラデルフィア りかさんの映画レビュー(感想・評価)
できればこんな裁判したくなかった
頭脳明晰な男が弁護士になり人気の弁護士事務所に
請われて就職めきめき力量を発揮し、その事務所で
難解な案件を任されるまでになった。
が事務所には隠していたが同性愛者でエイズを発症した。
倦怠感や集中力の散漫さもあるが、顔に小さなアザが何個かできるようになってしまった。身近にエイズ患者を見知っている人なら一目でわかるらしい。
同時期身体にもできていたかもしれない。
折もおり体調悪い時に確かに届けた筈の大事な書類
紛失事件が起こりすんでのところで見つかるが、
表向きそれが理由で解雇された。
そのトム•ハンクス演じるアンドリュー•ベケット弁護士、腑に落ちず、
本当の解雇理由はエイズではないかと疑い不当解雇と
事務所に訴訟を起こす。
エイズも障害と同じくそれを理由に解雇したら、
法律違反となる為である。
担当は以前に仕事で知り合ったジョー•ミラー弁護士。
こちらは、最近女児が誕生したばかりの新パパである。
ゲイについては嫌悪感を抱く。
最初頼まれた時は断るが、偶然図書館で近くの席におり、
アンドリューが図書館の係や周りの者から
あからさまに嫌がられる様子を見かけて、
本を積んで隠れていたのに名乗り出て
承諾の意図を告げる。
裁判が始まるのだが、
アンドリューの一族郎党、両親はもちろんのこと。
凄く思いやりがあり親身。幸せだ。
公判にもたくさん来てくれる。
承知の上だが、訴訟相手が悪い。
海千山千の超ベテラン弁護士集団である。
女性弁護士、同性から見たらか、だいぶいじわる。
エイズのことなど知らなかった、で通し切りそう。
思うようにはいかない。
日に日にアンドリューの身体が弱って来ている。
公判中に倒れて入院、エイズの怖さ再確認。
陪審員も真剣に考えて話し合い。
満場一致ではなかったが、勝訴❣️
病院のアンドリューに報告するが。
病気理由の不当解雇に立ち向かっていく
アンドリュー弁護士の屈しない力強さを
讃えていると思うが、
終盤の弱りようを見るにつけ何とも辛くなる。