「まじで面白い種仕かけ」ファイト・クラブ コミコミさんの映画レビュー(感想・評価)
まじで面白い種仕かけ
正直映画を見終わる前に結論に辿り着いたけどそれでもびっくりしたよね気づいた時は。不眠症で最初幻覚を見ているのかなと思わせるようなタイラーに似た人物が映るカットがあってその姿が本当にラストでわかるけどあいつそっくりでね。それでも1回みただけじゃ想像じゃ追いつかない話とかあるわけで。それでもなんか納得いっちゃう作品。
あと飛行機で移動してるシーンとかも伏線だよね。あんまり飛行機つかうような仕事じゃないしね。ってかよく考えたらタイラーが現れる前からファイトクラブはあったんじゃないかな。タイラーがあの姿で現れたってことはもともと存在してたってことでしょ?それでタイラー一人の力で進めていたのだとしたら‥。それならタイラーの良心。いや計画の最終段階から映画は始まっていたのかもしれないかもなんて。
それでもすごいのは役者の演技だと思う。全く同一人物だと思わせないような演技だねほんと。それとタイラーになっていったとかセリフの言い回しが秀逸。意味のわからない内容で思考を放棄させたり、(タイラーについて考える暇を与えなかったり)すげえ凝った構造だと思う。
そして伏線は多いなやっぱり。タイラーだけしか親分って感じじゃなかったのにニトログリセリンは石鹸は元々もってたりね。いやほんとにすごい映画や。いやほんとに。
それでは次にこの映画のメッセージ性について考えたいな。いやほんとに曖昧で映画見ながら結論出す余裕なかったから間違ってると思うんだけどね。タイラーは主人公に物至上主義だとか知識至上主義の世界から解放させるとか、ドン底へまた近づいたとか少し矛盾したこと言ってると思うんだよ。つまり、今の世界ではその至上主義からの解放はドン底っていうことを示唆してるわけ。それでも主人公はドン底だと知って憧れていたのか‥?うーん。うーん。うーん。
自分の解釈では、痛みで肉体感覚を呼び覚ます野性の解放そのものがこの映画のテーマと感じました。
タイラーの言葉はただ揺さぶりをかけるだけの、トリックスター的な仕掛けなのかなと。
100人いれば100人のテーマがあるのが映画なので、万人の正解とか無いのかなとも思います。