ファーゴのレビュー・感想・評価
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人の世は、ときにかくも“おぞましい”
おいもうその辺でやめとけ!、と二人組に向かって言いたくなった瞬間は何回あったろうか…。
あのシーンの白と赤のコントラストはあまりに現実離れしていて、視覚と脳の処理とに若干だけどもタイムラグ。ようやく認識したらば今度は“よくもまあそんなことが”と半ば目が眩む思いである。
『欲』が絡んで『自己保身』が募ると、ああいう結論を招き得るんだなと思わずにはいられない。
発端にして、この中で一番の一般人ジェリーは、こんな結末予想もしていなかっただろうけど。
血表現に耐性がないと見通すのはツラいかも。だけど面白い。見応えありのいい映画です。
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悪事は決してうまくいかない!ということだ
"対比"が上手いコーエン兄弟の傑作
「上手いなぁ。」
作品を見終えて思わず言ってしまった。
1996年の制作だが、高画質に向かわない映像の質感が素晴らしい。
コーエン兄弟独特のどのジャンルともとれない一風変わったストーリー、仕組まれたブラックユーモアが炸裂していた。
だが、それだけに留まらないのがコーエン兄弟。
「殺人事件が起きているのに能天気な警察やファーゴの町」と「殺人を犯してしまった犯人たちのシリアスな心情」。
"対比"する演出を上手く使うことによってストーリーをより面白く(奇妙に?)している。
また、「次々に人が殺されていくこと」と「妊娠という新たな"生"を待つこと」を1つの映画に映すことによって生と死の"対比"という本質が見えてくる。
「あと2ヶ月」
「あと2ヶ月よ」
最後のこの台詞が深い余韻を残す。
"奇妙な町"の"普通の日常"
このエンディングはハッピーエンドだ。そう思った。
平凡に生きる難しさ
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