ヒートのレビュー・感想・評価
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関係性が薄い
アルパチーノとロバートデニーロの共演ということで、とても期待して観ました。
2人の演技はいつもの通り素晴らしいのですが、私はあまり入り込めなかったです。
まず登場人物が多すぎます。それぞれに得意な分野やわかりやすい活躍があればいいのですが、大抵は名前すら覚えられないほど陰が薄い。
ニールと彼らの信頼関係を示すような描写も少ない。ヤマに乗るか反るかの話で少し描いていましたが、あれだけでは足りない。
しっかり描かれていれば、その後の展開により深く入り込めたように思います。
私の理解力が足りないのかもしれませんが、ニールと敵対している人物も含め、人物の関係性、状況がわかりづらい。
あとは2人の家族、恋人の描写の意味があまり伝わってこない。仕事以外のニールとハナを見せることでリアリティや深みを持たせたかったのか。
ハナは特に後半で消化不良を感じましたし、ニールに至っては展開も絡むためか唐突だったり、イーディの立場的にも感情移入し難かったです。
ですが、なんだかんだ言いつつ、イーディとニールの最後のシーンはこの映画で一番印象的でした。そこは良かったです。
想像よりハナとニールに宿敵のような雰囲気がなかったところも拍子抜けでした。
港での心理戦と、カフェで互いの思いを話すシーンは良かったんですが、やはり関係性が薄く感じ、ラストもあまり心が動きませんでした。
似た者同士な感じは好きなのですが。
ハンバーガーを期待していたらサンドイッチが出てきたような感じの作品。悪くはないのですが、全体的に関係性の描写が薄かったです。
似てる俳優二人が・・・
少人数ながら冷酷かつ完璧に仕事を決める強盗団。情報網も徹底していて警察が介入する隙も与えやしない。「30秒フラットで高飛びできるように身軽でいる」という金科玉条を仲間にも徹底させている。一方のロス警察刑事もワンマンであるかのようだが、情報合戦には長けている。そして、二人の似ている俳優アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが激突する!激しい銃撃戦の迫力もさることながら、この二人の心理戦も見事に表現されている。
あまりにも長すぎる映画なので、途中ボーっとしてたら、パチーノとデ・ニーロを間違えてしまいそうになる(笑)。余計なシーンはいっぱいあるが、特にロレーン(ナタリー・ポートマン)の自殺未遂なんて必要ない。終盤の逃走シーンに緊迫感がなくなってしまった。銀行強盗のところまではすごかったです。
マイケル・マン監督ならではの作品!
あらすじや見所は他の方がレビューしていますので省きますが、私的に注目して欲しいのは、背景と音楽です!
背景の空、夕日、夜景の見せ方が美しい!
この監督の作品ではよく表現されていますが、この作品では特にシリアスな状況でも背景は美しいです。
また、作品冒頭やエンディングの音楽の使い方が最高です。
言葉に表すのが難しい雰囲気や感動をウマくあおる音楽で、胸が張り裂けそうになります。
何度見ても素晴らしい。
今となってはやや古い映画ですが、何度も観てしまいます。
シブカッコいい
悪党だけどファミリー思いで知的、正義だけど態度でかく口も悪いが敵でも敬意を示す、その2人の心理戦が良い!
ちょい役も最後の方に影響したり、無駄なシーンとかないように感じたから長いけど飽きない!
面がばれたって場面ではゾクッとくるし、それを単純に尊重し負けを認める。また対立してるのにカフェで話しあってたり、道が一緒だったら良いコンビになるのかな、なんても感じさせる。
銀行強盗は緊張感あり!
そして最後はどっちも女より仕事を選んだのがカッコいい。
90年代最高の映画の1本
男が背中で語る映画を求めているならぜひこれを。
その他感想…
一瞬だけ映る目線ショットで緊張感を一気に高めるなど、演出がうまい。
カメラマンのセンスが良く、何気ないシーンからアクションシーンまで光がきれい。
マシンガンを担いで走るロバート・デニーロがかっこいい。『ゴッドファーザーPartⅡ』でニューヨークの街を歩くデニーロに匹敵するかっこよさ。
まさに夢の共演。
デ・ニーロとアル・パチーノが共演して面白くないわけない!
脇を固める役者も良かったし、内容的にも良かった。
自分の仕事に誇りと信念を持つ立場の違う二人の男。
お互いにリスペクトしあう所が実際の二人とかぶって見えた。
今回映画館で公開当初観て以来観たがナタリー・ポートマンも出てたの忘れてた。
男の映画
男の生き様を描く事の多いマイケル・マン作品の中でも最高傑作。
女性が観ると何という身勝手な男達なんだと辟易する事だと思います。
街中の銃撃シーンでは映画では珍しいFNCにM4ハイダーを付けたモノが登場したり、デカなのにブルガリのクロノグラフをしていたりと、男のモノへの拘りも随所に見受けられます。
どうしても二大俳優共演に注目されますが、脇役のヴァルキルマーが最高にいい味を出していたり、悪役も女優陣も全てのキャスティングが完璧!
映像美もかなり高いので、数十回観てますが全く飽きません。
男なら一度は観てください。
男
ニールにしろヴィンスにしろ、どちらも人間として強いが、同時に男として、逃れられない弱さを持ってる。
男自身ではなかなか気が付けない部分を、待つ女性の視点とスタイリッシュな映像作りで際立たせている。
「男ってアブナくてかっこいい、でも男ってなんでこうもバカなのか」
そう思わされる映画だった。
最後のニールの逃走から握手までは映画史屈指の名シーン
とてもじゃないが'95の映画とは思えない
呆気ない最期…
戦争ものとかヤクザものは苦手なので、どんな映画かわかってたら観なかったけど、レビューがなかなかよかった(笑)。
でも、カッコいいおじさんが観たい人ならウケるのかな?昔、「アランドロン➕アルパチーノよりあなた」ってヒット曲があって、アルパチーノってどんだけカッコいいねん?と思いながら観てたけど、やっぱり女が観ると、妻や愛人の役に感情移入しがちかも。
まぁしょうがないか。どんなにイケメンでも、ギャンブルばっかで働かない、甲斐性なしのニート亭主より、ちゃんと定職就いて真面目に働く人の方がいいに決まってるよな。
まぁ、娘があんな事態になっても仕事を取る夫なんてどうなの?とは思うけど、昔はあんな作品たくさんあったなぁと、ノスタルジーに浸りながら観てました。…全くまとまりのない感想、作品に対する思い入れもその程度ってことで…。
二人は格好良いけど・・・
どんなに格好良くても男の人の暴力的なのって怖いと思った。あんな悪事で金儲けなんて、どんな結果になろうとそちら側に同情などできない。ラスベガスの銃反射事件のあとだっただけに、銀行強盗失敗後の街中での銃撃には、普通なら市民巻き込んでるだろー、と突っ込みたくなった。この、クールな二人で、そりゃコメディはないかもしれないけど、もう少し違うストーリーで感動したかったわ。
渋いけどコミカルで重厚。アル・パチーノ。
ネットで視聴(英語字幕)
だれ、この上手な俳優?
渋いけど、コミカル。
コミカルだけど重厚。
敵役のロバート・デ・ニーロに負けない存在感、というか、デ・ニーロを食っている。
テレビで活躍している軽いノリお笑いタレントが、その演技力を見込まれて映画俳優に抜擢されたのだろうか、とか思って見ていたら、アル・パチーノだった。見終わってクレジットを見て初めて知った。お恥ずかしい話。
そもそもアル・パチーノを主役として作られた映画なので、デ・ニーロを食って当然である。むしろデ・ニーロの健闘を誉めるべきか。
映画は面白かったのだが、会話はひねりが利きすぎていて難しかった。
といって英語の勉強のために2回目を見るのは、現在の気分としてはちょっと重たすぎるのでパス。
まさかの共演だった!?
高校生の頃にテンションMAXで劇場に足を猛ダッシュで運ばせた!?
監督のマン氏は「ラスト・オブ・モヒカン」を映画館で観て知っていたし当時はV・キルマーも好きな役者だったし最高な布陣だった。
とにかくパチーノとデ・ニーロ。
映画を観るようになり自然と「ゴッドファーザー」に辿り着き自動的にパチーノとデ・ニーロを好きになる。
そんな二人がまさかの再共演!いや!初共演と言っても間違いではない二人の場面も焦らし焦らしでラストにツーショットと渋い演出だった。
地味にオスカー俳優のJ・ボイトに当時は新人だったN・ポートマンにD・トレホや名脇役?なT・サイズモアと個人的にヘンリー・ロリンズが出ていたのは苦笑い!?
奇跡的な二人の共演で伝説になる筈だった本作を台無しにしてしまう三度目の共演作が出来るなんて当時は思いもしなかった!?
四度目の共演はスコセッシが素晴らしい作品に仕上げてくれるでしょう!!
日乃出会館内劇場にて鑑賞。
愛したのは妻ではなく、“敵”だった
20周年記念BDで観賞。
BDによるものか、95年とは思えない映像で、全く古くささを感じない。
映像だけでなく演出も凄く、絶えず登場人物の心理が観ている側に流込んでくるほどリアル。
その説得力あるビジュアルで描かれる物語は、妻や娘の家族愛や、仲間同士の信頼といったものではなく、
己の役割上に存在する一番愛おしい人間の愛の物語と言える。
それがこの作品では警察のプロと犯罪のプロ同士が惹かれ合うというものになっている。
効率的かつ非情にも近い警部補のヴィンセント。妻と一人娘の仲の良い家族を持ち、
しかし度重なる犯罪にポケベルが絶えず鳴り響く忙しい日常に、夫婦の会話は冷え、妻は物足りなさを抱き、次第に家庭は崩壊していく。
その崩壊を招いたのは独り身の犯罪者ニールだ。
彼が緻密に計画する強盗にヴィンセントは躍起になってニールを追いかける。ただのゴロツキの犯罪ではない、“歯応えのある”悪党相手に期待感抱き始める。
一方のニールはその道のプロを突き進むため、30秒で高飛び出来るをモットーに、身に背負うものを必要最低限に抑える。妻も人間関係も、家具さえも背負わない。
けれども仲間たちが背負う「家族」に淋しさを感じ始める。ニールの弱さとも言える淋しい気持ちが、コワモテの顔からは想像つかないほど滲み出し、ついに愛人を作ってしまう。
度重なりる犯罪の末、ニールの眼前では次々と“家族を持った仲間たちの死”が見せられる。
後悔や夢見たこと、世間の息苦しさを痛感し走った犯罪行為の悲しい末路に、家族は涙を浮かべる。まさに不幸。
その不幸がニールにも訪れる。それも、自らが選択したがための、自業自得とも言える形で。
しかしヴィンセントもニールも、共に家族を持ったが、この二組はいずれも善きもの悪いものの“仕事”に取り憑かれた者同士で、
家庭の崩壊は二人が相思相愛と言えるほど関わったからとも受け取れる。
敵同士でありながら愛人でもあったということ。
特にヴィンセントは終盤、娘の一大事を受け止め、関係改善を妻と誓い合ったが、
妻の許しを得てから姿を現したニールを追うことを決めた際の、彼の階段を下りるシーンは、まさしく好きな愛人に久し振りに会いに行くかのように軽やかな足並みだ。
そしてついに決着がついた時、二人は握手を交わす。
敵同士であるはずなのに、家庭を崩壊させた間接的な原因同士でもあるのに。
見方によってはゲイが惹かれ合う話とも言えるかもしれない。
それぐらい、異性の愛よりも同性の敵同士の愛の物語に見えた。
それも殺し合うほどの愛を。
度々入る追い掛けるニールの姿は、まさに恋人に向かって走るようだった。
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