「Curiosity killed the cat. ティム・バートン節全快のバットマン2作目」バットマン リターンズ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Curiosity killed the cat. ティム・バートン節全快のバットマン2作目
この作品が面白いのはアメコミ映画なのに全く子供をターゲットにしていないという所ですね。バットマンはもはや脇役であまり活躍してないですし、キャットウーマンはやたらセクシーですし、ペンギンは不気味過ぎますし・・・ティム・バートンの造り出す薄暗い雰囲気のゴッサムシティは子供向けのアメコミ映画とはかけ離れています。前作での成功があったからでしょうけど、ホントよくこの内容で作れたなぁ。
という訳でバットマンと銘打ってる割に、バットマンは出番が意外と少ないです。前作で紹介したのでもはや必要なしと言わんがばかりに、オープニングからしばらく経たないと登場しません。主演のマイケル・キートンがこれを最後にバットマンを降りる理由も分かります。だってバットマン活躍しないもん。その分フューチャーされているのがペンギン、そしてキャットウーマン。
特にペンギンに対する監督の思い入れはスゴいです。出生から始まるペンギンの悲哀をつぶさに描写しています。とても不気味・・・なのにどこか滑稽です。街をロケット爆弾を背負ったペンギンさんが練り歩いていても、怖いというよりカワイイです。だってペンギンさんですよ?カワイイに決まってるじゃん!
キャットウーマンも方も本人はセクシーですが、一緒にいる猫がやたらカワイイ。ミシェル・ファイファーの蘇った時のゾンビを思わせる動きとか、ムチでマネキンの首飛ばすシーンは本人がムチの練習をして自分でやってたりと、色々と頑張ってます。
クリストファー・ウォーケンが出ていたのにもビックリしました。脇を締める俳優さんとしてこの時期って結構引っ張り凧だったのではないかと思われます。
アメコミバットマン映画というより、ティム・バートンの創るゴシックな世界観とクリーチャーへの愛情を楽しむ作品。個人的な趣味を前面に押し出し過ぎて次回作の監督はティム・バートンには回ってきませんでしたが・・・兎にも角にもティム・バートン好きな方には是非オススメです。
再鑑賞履歴
2022/3/13