「バートン風味」バットマン 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
バートン風味
独特な世界観でお馴染みのティム・バートンが全体的なLookの部分で好きにやれたような、ダークな雰囲気とコミカルな演技、愛嬌と狂気性を兼ね備えたジャック・ニコルソンのジョーカーは存在感抜群のキャラクターでもあり魅了される。
アメコミ、ヒーロー映画をノアール風味のギャング物として子供向けにはならない潔さ、ハービー・デントはランド・カルリジアンでトゥーフェイスにはならず。
満を持してのバットマンを映画化した割にタイトルロールは地味で二番煎じなマイケル・キートン、全ての面でジャック・ニコルソンのジョーカーが掻っ攫う現実、ジャック・ニコルソンとヒース・レジャー、ジャレッド・レトにホアキン・フェニックスが演じた魅力あるキャラクターでもあり、作り手も観る側も皆が見たいのはバットマンよりもジョーカーな訳で、既に勝機すらない惨めなバットマンとそれを演じた役者たち、後はロバート・パティンソンに任せるしかない、バリー・コーガンがどう演じるか??
ノーラン版から現実的でリアルなバットマンの世界観が定番に、そこに飽きがきてアメコミ色を強調したバットマンを再度ティム・バートンが撮ったら、果たしてどんなのが出来るのか興味が湧いてくる。
ティム・バートンが描いた少しチープで陳腐な滑稽さとダークな雰囲気、リアルな大人路線でありながらアメコミの世界観も忘れずに、そんなバートン版が嫌いにはなれない、シュマッカー版は嫌いだが。
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