博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったかのレビュー・感想・評価

全63件中、21~40件目を表示

4.0ユーモアあり、皮肉あり、いろいろ詰め込んだ映画。

2022年4月18日
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個人的には銃撃シーンは見ごたえがあり、ずーっとみていたい。
将軍の大統領を前にしているのにもかかわらず、
感情さらけ出しまくっているところはおもしろい。
アメリカ大統領とソ連の首相の電話のシーンもおもしろおかしい。
けど、これがもし本当に起こったら、とても笑えない。
軍人も一般人も見た目ではわからない、
腹の中ではどんな思想をもっているかなんて知りようもない。

この映画を笑ってみられる時代が続けばいいなーと個人的な感想

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to

5.0核のボタン

2022年3月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

子供って、
バスの降車ボタンや エレベーターのボタンを押すのが大好きなのだが
水爆のボタンを押そうとする大人たちの背中のスイッチをマジ、OFFらなきゃダメなんだよ。

チャップリンは第二次大戦の真っ最中に(!)あの「殺人狂時代」を世に叩きつけた。

ピーター・セラーズは、東西冷戦の一触即発=「キューバ危機」に乗せてこれを嗤った。

いまウクライナに攻め入っているプーチン大統領も、そして世界中の核保有国首脳らも、自らの愚かしさをこの映画で直視して欲しい。
恥じ入って欲しい。

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きりん

4.5とても面白い.抑止力として開発を進めていた核兵器が人間だったり機会...

2022年2月22日
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鑑賞方法:VOD

とても面白い.抑止力として開発を進めていた核兵器が人間だったり機会だったりの誤作動で先制攻撃に使われるという逆説は昔から取り上げられてきたものだけれど,それをこれだけリアリティのある形にまとめたこともそうだし,それ以上に登場人物の臭みがすごすぎてとても面白かった.印象に残ったというか吹き出してしまったのは,米露の直通電話での政治と社交の入り混じった妙な会話だったり,公衆電話のためにコークの自販機を打つときの訴訟の話だったり,アメリカの文化を皮肉っているところが最高だった.タイトルに出ている博士は意外と登場の機会は少なくて,そして結構無茶苦茶なことを言っている.軍の長官も結構ゆがんだ利害関係を表現していたけれど,それと同じくらい問題解決にしか興味がないとああいった感じになるんだろうか.その問題解決の主張も,緩やかに権力者の利害を織り込んでいて,科学者の悪いところが絶妙に詰め込まれていたのもよかった.ソヴィエトの領事は最期のシーンで懐中時計のダイヤルを回していたけれど,あれがなんだったのかは結局よくわからない.そしてエンドロールの原子爆弾の炸裂の動画は,それが大量破壊兵器であるという倫理的な問題を抜きにすれば,とても素晴らしいものだった.

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ケ

4.0【米ソ冷戦時代に、キューブリックが核戦争が如何に容易に起こりうるかをシニカルブラックな視点で描いた恐ろしき映画。リアルな描写が説得力を大いに高めている作品でもある。】

2022年1月24日
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鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

知的

ー 時は冷戦の真っ只中。アメリカの戦略空軍基地司令官で、反共産思想に犯されたリッパー将軍が、大統領ら主要幹部に無断でソ連への水爆投下を命じる。
  だがソ連が保有する核の自爆装置は、水爆を受けると10カ月以内に世界を滅亡させると判明。
  アメリカ大統領を筆頭とした首脳陣は危機回避の努力を続けるが、一機だけがソ連領域に侵入し、水爆は投下されてしまう…。ー

・核のボタンは、アメリカ大統領にしか押す権利はないはずだが、今作ではR作戦と言う、敵に攻撃された時には、下級司令官でも核戦争が起こせることを、シニカルブラックな視点で描いている。

・ピーター・セラーズは三役(リッパー将軍付きの核戦争を止めるために奔走する英国大佐、大統領、どこかオカシイ、実は核戦争を望んでいるのではないかというドイツ人のストレンジラヴ博士)を演じているが、特に車椅子に乗っている、ドイツ人のストレンジラヴ博士の姿、発言は強烈である。
ー 核戦争が起こる前に地下に空間を作り、男1人に女性10人を宛がう・・。-

<核による人類絶滅という物騒な題材を、キューブリックが核戦争が如何に容易に起こりうるかをシニカルブラックな視点で描いた恐ろしき映画。
 地球終末時計による、地球滅亡時間が残り2分から100秒を切った現在、笑って観ることは出来ない恐ろしき作品である。>

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NOBU

4.0初見

2022年1月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

こんな映画だったんだ。

今でも怖い

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昔から映画好き

5.0これはわかり易い世紀の傑作です

2021年11月14日
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キューブ君だからどうせまた訳わかんないんだろうと敬遠しててやっと観たら、テーマも風刺も直球過ぎて、全くわかり易くて驚きです。
冗談と皮肉のじゅうたん爆撃ですが、パットン将軍とクルーゾー警部のトチ狂った演技は圧倒的であっけにとられます。
キューブ君お得意の生活感ゼロの無機質な装置に、計算されたキッチリ構図、人をバカにしたジョニー帰還の行進曲、監督の上から目線と冗談に見せかけた底意地の悪さが完全に成功しました。 パチパチパチ

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越後屋

5.0この作品以上の映画はできないと思える、笑えて背筋が凍る、最上級の風刺劇!!

2021年9月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

怖い

知的

人間の狂気、愚かさと機械化の危うさをこんな風にあぶりだすとは!

ん、でも今の国会・議員動静をみていると「風刺?現状?」と迷ってしまう。
こういう人々に私達の運命・未来を握られているのかと思うと、心の底からぞっとする。
でも選挙で当選させてしまっているのは私達なのだけれど(@_@;)。

冷戦時代を皮肉ったブラックコメディ。でも”冷戦時代”の話と言い切れるのか?

間違って発令された原爆投下指令。事態を阻止しようとする人々。
と書くと、多くのSF・スパイ映画で繰り返し取り上げられたストーリーなんだけど…。
この映画ほど、笑えてかつ不気味な映画はあるだろうか?

セラーズ氏やスコット氏の怪演に圧倒されてしまい途中から思考が停止する。
 映画として見事。こだわりのキューブリック監督と聞くが、さもありなん。
 台本だけを読めば本当にドタバタ喜劇。だけど、この場面の画をこういう構図にするか、こういう間(テンポ)や場面の切り替えで見せるか。ここにこのバックミュージックを入れるか。二重三重の懸け言葉的な構造をしつらえる(わざわざ「これはフィクションです」といれる反語的な誂え)。
 空軍基地では、狂った命令が進行してんやわんやなはずなのに、それを阻止しようとする大佐の表情、あまり抑揚のない言いまわし。風貌はチャップリンの『独裁者』を想わせる。
 迷走する会議室では、アクの濃いキャラが異常な発想を喚き散らす中、進行する最高指導者同士のなんじゃこりゃの会話。
 作戦実行隊員たちの、懐疑的、困っちゃったなあという会話から、妙にハイテンションになっていく様。有名なロデオのシーン。
 奇抜なんだけど、絶妙に挟まれるリアリティのある、隣のオジサン的な日常会話。
 設定は奇抜だが「あるある感」満載の、役者はまじめにやっているのに笑いを誘うコント的な場面が続くが、役者の迫力が違う。そういうコント的な場面が続くのに、へたなスパイ映画よりもハラハラさせる展開。そしてバックミュージックのおかげで、時にその場面を妙に客観的に眺めさせられることによって、じわじわと拡がるすぐそこにある不安と焦り、恐怖。
 映画の中だけでのバカ騒ぎに思えなくなってくる。他の似た題材の映画なら、映画館から出た時には「あれはしょせん映画の中の話」と収められるのに。
 これらをすべて計算してやっているのだろう。なんという監督なんだ!。

邦題は、直訳すると微妙に違って誤訳とする向きもあるし、マッドサイエンティストは主役じゃないから変だという方もいらっしゃる。
 けれど、映画を観終わって改めて邦題を読むと、シュールな映画のエッセンスを切り取った、これ以外にはない題だと思う。そう、なんだかんだいって原爆・水爆に関わることに異常な愛情を捧げている人々のドタバタ劇(そしてそれを危険視しながらもどこかで頼りにしてしまっている我々への皮肉)。

異常なのは博士だけ?将軍だけ?
映画の中で繰り広げられる茶番としたいけど、背筋が寒くなってくる…。

有名なラスト。「また逢いましょう」は甘くけだるく…。

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とみいじょん

3.5ってタイトルほど博士絡んでこないよね?

2021年1月21日
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鑑賞方法:DVD/BD
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トミジュン

0.5まったく合わなかった

2021年1月1日
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鑑賞方法:VOD

モノクロのせいか登場人物の見分けがつかず、話に入り込めなかった。
単調な会話劇に眠気を誘われ休憩を取ったが、それでも尚眠くなる映画だった。残念。

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tiso jack

2.0キューブリック多彩だわぁ

2020年10月28日
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鑑賞方法:VOD

難しい

米ソ冷戦をコミカルに描き、核の脅威を問題提起した作品なんだろうけど、テーマがテーマなだけにあまり楽しめなかったなぁ。キューブリック監督は大好き。「シャイニング」や「時計じかけのオレンジ」の方が分かりやすくて楽しかったかな。

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movie freaks

4.0スタンリーキューブリックの隠れた名作

2020年4月18日
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鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

空軍司令官が突如核攻撃の命令を独断で出したことによってとんでもない事態へと進んでいく話。
.
この映画作られた時代ちょうど、アメリカとソ連が冷戦中で、お互い核兵器持ってるから手出すなよ!みたいな状況がずっと続いてた時。
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だからこの映画みたいな事がほんとに起きてたとしてもおかしくはないわけで、笑えるんだけど呑気に笑ってていいのかってちょっと怖くなる。
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後から知ったんだけど、おかしな妄想によって独断で核攻撃の司令を出した司令官と、兵器に詳しいおかしな博士同じ人が演じてる。
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どっちもクレイジーなんだけど、全く違う雰囲気で演技がとにかくすごいんよね。
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白黒だけど普通に見やすくて面白かった。

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せつこん

4.5人類滅亡のスイッチを押すのは人間かロボットか

2020年3月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

語り継がれる名作として何度か名前を聞いたことがあった「博士の異常な愛情」。ようやく鑑賞できました。

核兵器という人類史上最凶最悪の発明品を巡る様々な思想が織り成すブラックコメディ。敵の攻撃に報復として放たれた核攻撃が世界を滅ぼすかもしれない。人類滅亡のスイッチを押せる人間はいるのだろうか。

日本を代表するゲーム監督である小島秀夫氏も大いに影響を受けている今作、「メタルギアソリッド ピースウォーカー」というゲームのテーマがまさに「博士の異常な愛情」で描かれていた核の抑止力なのです。ゲームにおいてとあるキャラクターは「報復として核を撃てる人間はいない」という考えの元、それを証明するために様々な作戦を実行に移します。

この映画の公開の前年には米ソが核戦争になりかけた事件「キューバ危機」があり、アメリカが核の恐怖を味わいました。その恐怖も冷めないタイミングで公開されたセンセーショナルな今作。この作品が今日まで語り継がれる名作になったのは、このタイミングの良さもあると思います。

核の恐怖の中、人々はどのように行動するのか。極限状態での人間の心理もしっかり描かれていて、尚且つ「核兵器による抑止力」に対する問題提起にもなっていて、今の時代の人間が見ても面白い作品であったと思います。

オススメです!

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といぼ:レビューが長い人

3.0やっぱり、コメディなんだよね?

2019年10月28日
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自分にはあまりにも深刻なことを本当に間抜けにふざけて決めていて、それがコメディだと理解するのに時間がかかった。
この映画、難易度が高いのかさえも分からぬほど、難解である。如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか、まるで分らぬ。

キューブリックが天才なのは、分かった。
あの会議のシーン、シンゴジラ思い出した。てか全体的に似てるかな。

映画って何をもって評価するかって本当にわからない部分だけど、それでも時計じかけのオレンジ撮ってる人がこういう映画も作ってるって最高に面白いよね。

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JYARI

5.0名作!

2018年11月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

5.0過度のストレス下に置かれた人間の狂気が本当のテーマ

2018年5月29日
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1962年のキューバ危機は核戦争一歩手前に行った
本当に核戦争が明日にも起こると覚悟した日が有ったのだ
死の恐怖への興奮が本作を産んだ
その興奮は狂気の形としてブラックユーモアの喜劇として形を成したのが本作だ
偶発核戦争の危険を具体的に告発するものではない
怖かった、忘れられない恐怖だったと
核戦争を巻き起こすのは狂気しかないはずだと
人類は狂気に巻き込まれることなく冷静になれとのメッセージ
それが本作だ

キューブリック監督は皮肉を効かせて見事にテーマを際立たせて見せてくれる

だが、そこまでの映画だ
非現実的な世界破壊兵器を持ち出して思考停止するのだ
つまり人間の狂気がテーマなのだ
偶発核戦争はそのための舞台にしか過ぎない
過度なストレスの末に狂気に至る物語として観るなら一級品の名作だろう

誰もが正しく、誰もが正気で、最高の知能で考え抜かれた仕組みであっても、それ故に逆に破滅への歯車を誰も止められない恐ろしさ
それをみたいのなら、シドニールメット監督の未知への飛行を観るべきだろう

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あき240

4.5未だ力強い名作

2018年5月28日
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怖い

知的

萌える

普通の映画のような人間ドラマ的なものは排除され、危機対策だけで物語が展開していくのだが・・・
演出が力強くグイグイと物語に引き釣り込まれた。
これは、むか~し一回見た作品。当時は凄いと思った。そして今見てもかなりの作品だと感じた。

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タンバラライ

3.5ブラックユーモア、シュール作品であって、 爆笑するような笑いどころ...

2018年5月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

ブラックユーモア、シュール作品であって、
爆笑するような笑いどころはないけど何故か最後まで魅入ってしまった。
見終わってから一人三役であることを知ってもう一度見たけど別人に見えるピーター・セラーズの演技力すごい。

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こめ

3.5核抑止論の脆弱性を説いたブラックコメディ

2018年5月8日
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偶然が重なり、本来抑止力であった核兵器による攻撃とその報復で米ソが滅亡するまでを示唆したブラックコメディ。
モノクロ映画ながら最後まで飽きずに楽しめた。

21世紀を生きている自分ですらとても他人事と割り切れず、薄ら寒さを感じてしまったクライマックス。
冷戦時代真っ只中の1964年に作られたことから想像するに、劇場公開当時このブラックコメディを笑って見れた人間は殆どいなかっただろう。

全編に流れるシニカルさと痛烈な社会批判の姿勢はキューブリックならではという他ない。
核攻撃後の地下シェルターでの生活を雄弁に語るストレンジラブの狂人っぷりも印象的だ。

核攻撃のボタンを押すのは人間には荷が重すぎるし、何より不確実性が伴う。
ならば自動報復システムにしよう…という発想は現代にも通じる問題だ。

「映画はフィクションであり、現実には起こりえない」
このテロップが意味するのはむしろ逆で、キューブリックは
「現実はノンフィクションであり、実際にも起こり得る」と言いたいんだろう。

シャイニングにおける「REDRUM」の文字と同じ。
映画とは現実の映し鏡なのだから。

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ジョイ☮ JOY86式。

3.0同じ監督ならあまり好きでは無い方の映画

2018年5月7日
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noritenpa

3.5正直笑いどころ良くわからなかったけど

2018年1月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

正直笑いどころが良くわからなかったけど、何だか最後まで魅入ってしまった。ブラックユーモアが瞬時に分かればとてもうなってしまう映画なのだろうな、ということはよく分かる。現実にはあり得ない、と冒頭にテロップで流れていたが、本当にそうだろうか?

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Sheeta