劇場公開日 2022年1月7日

  • 予告編を見る

「【ちょっとご愛嬌】」ニューヨーク1997 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【ちょっとご愛嬌】

2022年1月8日
iPhoneアプリから投稿

※ ジョン・カーペンター・レトロスペクティブ

この作品は、マンハッタン島が凶悪犯の収容施設になるってところが斬新なアイデアで、でも、制作された1981年から思い描いた1997年の未来は、テクノロジーについて、イマジネーションが不足していたのかなって思ったりする。

1970年代のアメリカは、2度のオイルショックと、ウォーターゲート事件、ベトナム戦争の敗北、スリーマイル島の原発事故など、社会不安につながる大きな出来事を経験すると同時に、実はもう一つ興味深い出来事があって、1977年に落雷でニューヨークで大停電が発生、復旧まで3日もかかり、900万人もの市民が影響を受けたとされている。

僕は、社会不安と同時に、このニューヨークのだ大停電が、81年公開のこの作品の着想に繋がっているのではないかと思う。

まあ、古い作品だし、近未来のテクノロジーについて、もう少しイマジネーションが欲しかったなと思ったりするけれども、それはそれ。

当時の時代背景とか出来事を合わせて考えて楽しんだらどうかと思う。

当時のニューヨークで、3日も停電したら、生命の危険を感じる人も多くいただろうし、ジョン・カーペンターの着眼点は、そうしたところが面白い。

ワンコ