ニュー・シネマ・パラダイスのレビュー・感想・評価
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トトのラストの表情の意味 〜 あのとき自分が選んだ人生
アルフレードの形見のフィルムが上映されるラストシーンで、トトは何を思っているのか?午前10時の映画祭の映画館上映を鑑賞した後、一日中考えてしまいました。
幸せそうな表情には見えたのですが、幸せなのはアルフレードの愛を感じたからなのか・・・いや、それだけではないのだろうなと考えるようになってきました。
アルフレードの死の連絡を受ける前のトトは、決して幸せだとは思えません。30年を経てどうやら偉くなってはいるものの、故郷に帰ってから過去にエレナを撮影したフィルムを観るシーンからは未練が感じられ、常に異なる女性と関係を持つものの愛のある伴侶には巡り会えていないようですから。
・・・この様々な女性と関係を持つトトの人生って、キスシーンが連続する形見のフィルムみたいですね。そして、そのフィルムを欲しいと申し出たのは、幼少期のトト自身でした。
もしかしたら、良いことも良くないこともあるトトの人生を選んだのはトト自身であるということを、少年時代の回想と形見のフィルムからトトは思い起こせたのではないかと思います。
つまり、トトをラストシーンで癒したものは、あのとき自分が選んだ人生だったのだという納得感なのだと、今、私は考えています。しかも、この人生の選択は、「子供の時、映写室を愛したように」といわれるように心からの愛が起点にある選択です。ですから、それを思い出しさえすれば、幸せな人生だと思うのです。
誰の人生にも良いことと良くないことが共存していると思うのですが、それは過去に自分が心から好きで何かを選択した結果なのだということを思い出せれば、癒されるように思いました。
(そして、さっきから私自身の人生を思い出し始めています。)
@@@
エンニオモリコーネの音楽、良いですね。「お前の話は聞きたくない。お前の噂が聞きたい。」という言葉にもグッときました。帰郷後に取り壊し間近の映画館を目にするシーンでは泣きました。私が観たのは約2時間の短縮版なのですが、約3時間の完全版があるそうですね。いつかそちらも観てみたいです。
I love cinema!
I love cinema!
We should watch this movie in this time and age
we have state of art theaters in everywhere. You will see a heart warming movie through cinema and feel real movie comes from humans hearts, not digital sound and decent pictures that you can realize it is the only part of Cinema. Unfortunately it is not perfect version released in Japan as the priest did in the movie.
Perfect international one so called original version should be much better.
最高の映画体験映画
なんといってもエンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしい。
この曲が流れただけで胸を直接掴まれたような感覚になる。
そして当時の空気をそのまま伝えているようなカメラも素晴らしい。15秒に切り取ったらそのまま何かのcmになりそう。
映画という存在が民衆にとってどれだけ大切な存在か。
生活の一部になっている。なんと羨ましい世界か。今ではなかなか難しそう。
トトとアルフレードの父と息子のような関係性。
お互いが何か欠けている部分を穴埋めするような、居心地が良い感じ。でもだからこそ、トトの為にこの地を離れろというアルフレードの感情。自分が受けてこれなかった教育の大事さを身に染みてわかっているんだろうな。
完全版はまだ見ていないので、それを見たらまた感じ方が違うのだろうか?
One of the most
『午前10時の映画祭』にて鑑賞。
“郷愁”と言う言葉を映像化したものは数多くある中で、日本語としては矛盾している有名な慣用句である“最も郷愁を誘う映画の一つ”という冠がピッタリな作品なのであろう。自分としては“スタンド バイ ミー”の方に軍配を揚げるけど・・・
余りにも有名すぎてこれ以上の“映画”という芸術をメロディで具現化したものはないであろう劇伴曲を得た時点で今作品の価値が決まったも同然である。実は内容としては凝ったものではなく、映画好きな少年が体験した様々な記憶の中での成長をドラマティックかつメランコリックに紐解くという内容である。今作品は幾つかのバージョンがあることが鑑賞後に知ったのだが、だから消化不良のところがあるのだと合点がいった次第である。詳細な荒筋はもう有名過ぎて今更語るのも野暮であるから割愛する。
とにかくイタリア映画らしい、演者の人達の顔の表情の豊かさには目を見張るモノがある。喜怒哀楽以上の複雑なイメージをきちんと分かり易く表情に乗せている点は素晴らしい。かなりの高度な演出が、作品自体を生き生きとさせていることに凄みさえ感じさせる。いわゆる“メタ”映画としての作りは、多分今作品がきっかけだったのではないだろうかと思う程、周到に練られたストーリーでもある。そして古い良き時代の常套である、伏線やと回収、フリとオチのお約束も又安心感を与えるものだ。もうスレッカラシの自分なので涙を流す程の感動を生み出せない劣化が著しいので、ラストの検閲されたシーンの繫ぎ合せの映像に対してはそのベタさに微笑ましさの感情が勝ってしまったので涙腺は動かなかったが、ほっこり感には包まれた。イタリア映画の底力を見せつけられた作品である。
愛の映画
同士のような、友情のような、親子の愛のような…
近くにいないとさみしいとか話をしたいとか一緒に遊びたいとかいうのより、より一層深く強く、その未来を将来をその幸せを願う気持ち、言葉、行動、愛としかいいようがないです
主人公は劇場支配人か映画監督か何かになって偉くなったのかな?最後のシーン 悲しいのか切ないのか嬉しいのか可笑しいのか寂しいのかわからなくて胸がグチャグチャになって泣いてしまう すごくハイコンテクスト 人生ってかんじ
観たくても観られなかった映画のキスシーン それでもすし詰めに座ってみんなで楽しんでいたあの頃 活気のあった街 叶わなかった恋 会えなかった人 待っていてくれた家族 成功した今 戻れない時間 大切な思い出…
故郷への愛 青春時代への愛 人への愛 映画への愛 人生への愛 愛の映画です
これを名作と言わず何という
この映画は何度も観ていましたが、劇場で観たのは初めてでした。
しかし何度も泣かされる良さがあります、と思います。
映画音楽も極まって、最後の、アルフレードの形見の上映?で、泣かない人はいないと思います‼️
完全版では確か最後にエレナと会うシーンがあったと思いますが、それをカットした監督、さすがです。しかも20代後半であんな素晴らしい映画を作れるという才能の塊ですね。
あのシーンはいらないと私も思いました。
もうほんとに映画史上最高とも言える映画だと思います‼️‼️
トトが映画監督になったとは劇場版は語らず
完全版はメディアで拝見済み。
劇場版はこの午前十時の映画祭ファイナルにて初めて鑑賞。
私はこの映画を腰を落ち着かせて観た事が無い。
完全版でも2時間半超えの作品。長いw
なので、この劇場版が個人的に上映時間(124分)が丁度良かった。
あらすじとすればイタリア・シチリア島の村に生まれたトトが映画との触れ合いを通じて成長・人生を経過して行くお話。回想スタイルです。
トトの人生×映画館ノスタルジアが上手く融合した作品。映像的にはおちゃらけ感と洒落てる感が交互に。
やっぱり音楽は秀逸。ラスト手前のトトが廃墟になった映画館を懐かしむシーンはジ〜ンと来ます。
先見の明があり、映画才能あるトトに衰退する地元を離れる様アドバイスしたアルフレード。何も言わず地元を離れたトトに何も言わず信じ続けたトトの母。そして30年ぶり凱旋でも少年トトを昨日の様に覚えてくれている村の人々。
トトを通じて村の栄華とその後の衰退も見えて来ます。
シネコンが無かった時代、単品映画毎に入れ替えが無く、二本同時上映があった時代。更に遡れば、都市部には映画館が配給会社毎にあった栄光の時代。または映画館などが無い地方では特別に小学校体育館などで地元住民を集め上映会をしてくれた時代。物が溢れている時代で無かったので、映画という娯楽は実施してくれるだけで街中が嬉しかった時代。TVやビデオでは無く、映画が栄華を極めていた時代が日本にもありました。そんな時代がトトの村と重なり合います。
そんな時代の流れを懐かしみ、映画館を通じ地元の衰退・変化に自分を重ね、ノスタルジアを感じ取れる人が好む映画です。
40代、田舎育ちの私が映画館ノスタルジアをギリギリ共感出来る範囲であるし、観る人の年代で映画評価の振り幅は大きいでしょう。
作品としては若い人は共感できず楽しめないかも知れません。
しかし、映画館アーカイブスとして感じて頂きたい。
こんな映画を楽しむ観客の時代がありましたと。
トトが受け取った最後のフィルムは昔の約束と愛が詰まった贈り物フィルムだったのだろう。
(映像的にも愛のシーン寄せ集めフィルムですから。)
映画ならではの洒落ているエンドです。
(アルフレード、洒落た作品作ってくれてんじゃんbyトト映画監督的。)
そのメロディを聴いただけで涙があふれ出す
午前10時の映画祭
映画館で観れて幸せです。
後半は泣けて、、、
あれ?
エレナと再会せーへんの?
帰宅してから、3時間完全版の「失意の帰郷」から見なおした。。
…
最初に見たのが完全版やから、完全版が好き。
「人生は、お前が見た映画とは違う。
人生は、もっと困難なものだ。行け、、、、」
いい映画を観たなと思えた
午前十時の映画祭で鑑賞。
映画に魅せられたトトとアルフレードの世代を超えた友情、青年になって知る愛と人生の厳しさ。そして映画を彩る音楽。本当にいい映画を見たなと思えた。
ラストシーンは本当に感動した。それと個人的にトトが子供から青年へと成長する時の演出が好きだった。
作品を彩る音楽が本当に良かった。美しく、そして悲しい旋律。こんなに胸を打たれるとは。
今回見たのとは別のverがあるらしいので、そっちも見てみたいなと思った。
映画館で観られた幸運を抱きしめて
第22回カンヌ国際映画祭審査員グランプリ受賞作。
第62回アカデミー賞外国語映画賞受賞作。
"午前十時の映画祭10‐FINAL‐" で鑑賞(字幕)。
なんて素晴らしい映画なのか。本作の初鑑賞がスクリーンだったことは、私の人生で五指に入る鮮烈な体験となった。
トトとアルフレードの美しき友情。映画への溢れんばかりの愛。全編を彩るエンニオ・モリコーネの叙情的な音楽。…
どれが欠けても成立しない、まさに映画芸術。シーンのひとつひとつに想いがこめられ、美しいものに満ち満ちていた。
映画を観ながら笑い、涙し、歓声を上げる人々の表情がイキイキと捉えられていて、観る者の心を豊かにしてくれる映画の持つ素晴らしい力を、改めて認識することが出来た。
様々な作品を映画館で鑑賞したけれど、本作ほど「スクリーンで観て良かった」と感じたのは初めてだ。観客たちと時間と感情を分かち合う、映画の楽しみを思い出させてくれた。
アルフレードがサルバトーレに言った言葉―「この町には帰って来るな」「ノスタルジーにばかり囚われてはいけない」。
「あの頃」に浸ってばかりでは前に進めない。全てを置き去りにしてでも道を切り開けと云うことではないかな、と…
だが、郷愁に浸ることを完全には排除したくないと云う、裏腹な想いも彼にはあったのではないかな、と感じた。
それを示すかのように劇伴が懐かしさを喚起し、自然と涙が出そうになる感傷を呼び起こされてしまったからである。
前に向かって進んで行ったとしても、過去の全てを忘れてしまえないのが人間と云う生き物なのではないかと思った。
そう。ずっと変わらないものだってあるのだから。30年ぶりの故郷でさえ、変わっていないものがあったように。
「郷愁に囚われるな」と言ったアルフレード本人でさえ、トトと交わした約束をしっかりと覚えていたのである。
カットされたキスシーンたちで構成されたフィルムに落涙してしまった。往年のスターたちの交わす熱いキス…
それをクライマックスとするのはニクい。映画を愛する全ての人への愛の花束のようだ。いやはや、映画は素晴らしい。
[以降の鑑賞記録]
2019/09/08:Blu-ray(デジタル・レストア・バージョン,字幕)
2021/01/01:NHK(録画,字幕)
※修正(2024/12/01)
映画好きの男の友情
午前10時の映画祭で鑑賞。
初めてこの作品を観ました。
街の小さな映画館を通して
あんなに純粋で切ない物語が
紡ぎ出されるなんて。
年は離れているけど、
仲の良い友達、相棒関係がしびれましたね。
この30年間、私達は何を見ていたのだろう。
午前十時の映画祭で、ほぼ30年振りに見た。言葉にならない。何か書こうとしても筆が進まない、全く。己れの語彙と表現力の貧困を、ただただ痛感させられるんだけど...
「映画は芸術だ」と何回でも言いたくなるくらい素晴らしい。どの一瞬の静止画も、カメラの動きも、セリフも役者さんも脚本も、もう何もかも。この映画を構成する、どんな小さなピースであっても愛おしく、懐かしく、切なくて、なんでもない場面で泣いていたり、笑みがこぼれたりしている。
ベランダの手すりに置かれた鉢植えと地中海から吹き込む風にたなびくカーテン。シチリア島のアパートの窓から見下ろす地中海。受話器を握る老母。最初の瞬間から、その画のすばらしさに引き込まれます。こんなにキレイだったっけ?30年前の自分が、如何に無造作にスクリーンを眺めていたかを思い知りました。
映写室から飛び出しでジャンカルドの広場に映し出されるバスターキートン。盲目となったアルフレードとサルヴァトーレが扉の前に腰かけて話をする構図。30年振りに見る荒れ果てたパラダイス。
もう、どれもこれもが胸を打つもの。なんなんだろ、この素晴らしい感性。この30年間、私たちが見て来たものは何だったんだろう、って思うくらい。
エンニオ・モリコーネの主題曲「Cinema Paradiso」もしかり。超えられない。「映画音楽」として、これは超えられない。映写室に映し出される、数々の「クライマックスシーン」のバックに流れる「Cinema Paradiso」の素晴らしさ!エンニオ・モリコーネは、この後「海の上のピアニスト」も作曲するんですよね。凄い人だよ、全く。
完全版より、俺はオリジナルの方が好き。
この映画は劇場で観て欲しいです。午前十時の映画祭、もうしばらくやってます。この映画を見ずに死ねるか!って言うくらいの名画。だと言います、言いました!
この映画が一番好きです
初めて見た時が40歳 最初のキスシーンの場面から釘付けでしたね
映画のフィルムを運ぶシーンなどは 昔はそうやってフィルムを一本づつ運んでましたね
映画を見てるときには 次のフィルムが来るまで待つこともありました
私の師匠が映写技師だったので 映画の途中に右上に白い○が出てくる説明をされてました 最初に出てきたら 次のフィルムを回して 次に○印が出てきたら 次のフィルムを写すことで 継ぎ目なく楽しめるようになってます この映画の当時は フィルムもセルロイドで発火しやすいので火事になったりしてましたね
そんな懐かしい思い出とともに イタリアの風景にも憧れてましたね
故郷を離れるときに 帰ってくるな!と言う アルフレードの気持ちが今となってよくわかりますね
数年前にシチリー島に行ったときに この映画の曲が聞こえてきたのは私だけでしたが そんな雰囲気の街でした
これを見て映画館で働きたいと思った。 映写技師になりたいと思った。...
これを見て映画館で働きたいと思った。
映写技師になりたいと思った。
映画を楽しみにしている人がこんなにたくさんいるんだってことと、映画っていろんなことを学べるんだってことをこの映画で知って、実際に映画館で働いてフィルムを触る映写担当になれたのでこの映画に出会えてよかったと思う。
アルフレードとトトの関係性、映画への思いが本当に素敵。アルフレードがトトとエレナを合わせなかったのは答えが分からないけど、才能のあるトトをもっと世界に羽ばたかせたかったから、ということなのだろうか。
見る年代で考え方が変わってくる不思議な映画。
今後この作品を越える映画が出てくるか?
この作品が出たとき映画館で見たかったー!!!
とにかくこんな後からじーーーんとくる映画はないな
音楽も映画を引き立てていて
映画を見ていなくとも
この音楽を聴いただけで
泣けてくる感じ。
この映画を見ていない人がいるなら
今すぐ見て欲しいな。
私の中で、とっておきの映画!
哀しい哀しい物語
見る年齢によって映画の捉え方はずいぶん変わる。
学生時代にこの映画を見たときは、少年の成長物語、映画賛歌が美しい話だなと思った。悲しいエピソードもあるけれど、全体として心温まるいい物語だと。
【以下ネタバレあり】
今回改めて見て思ったのは、この映画は本当に映画賛歌なのだろうか?
確かに映画館やそこに集う人々、往年の名画たちはとても印象的だ。主人公トトが、年の離れた友人アルフレードと心を通わせたのも、映画があってこそ。だけど、それらは単なる舞台装置であって(とても魅力的な舞台装置であることは間違いないのだけど)、ほかのなにかでもよかったんじゃないだろうか。本当に「映画って素晴らしい」なら、きっとニュー・シネマ・パラダイスはなくならなかっただろう。
そして今の私には、この映画を「心温まるいい話」だとまとめられない。
故郷を離れて30年、トトは本当に幸せだったのだろうか。愛、家族、友人…いろんなものを置き忘れてきてしまった、哀しい中年男性に見える。富と名声さえあれば、そんなもの犠牲にしても構わなかったのだろうか。
アルフレードの30年はどうか。そこに想いを馳せると、私はたまらない気持ちになる。
「人生は映画のようにはいかない」と、アルフレードは言った。明確なハッピーエンディングはない。いいことも悪いことも、時を選ばずやってくる。歳を重ねるごとに、たくさんのものをなくしていく。
とても哀しい哀しい物語だと思った。
映画との出会いが人生を変える
人と人との巡り合わせや、生きがいなどの必然が凝縮された映画。
トトとアルフレードの友情、師弟愛の描写は心温まり、初恋のエレナとの歯車、間合い、タイミング、共感でき、甘酸っぱさが余韻として残った。
エンディングもおちゃめで、それまでの哀愁も吹き飛ぶ感じで良かった。
幸福の内容やバランス、、、価値観は様々だと思うが、人との出会いから得られるものが1番大切なのではないかと感じた。
先日、古澤さんのヴァイオリンコンサートに行き、また観たいなと思った。
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