「音楽が大好き」ニュー・シネマ・パラダイス うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽が大好き
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冒頭の、大人のトトが、映写技師の死を聞いて、その死を悼み、過去を振り返るスタートからつまずきました。
きっと、監督は自分の半生をこの映画に投影したんでしょうが、不義の関係の女性がベッドにいる必要があったのでしょうか、余計な夾雑物に見えますし、関係性はどうにでも表現できたはず。「こんなに汚い大人になった自分にも、かつて輝かしい季節があった」というような、自戒の意味が込められているのでしょうか。私には余計な演出で、まわりからのおすすめの声と、評価の高さもあって、二重のマイナスポイントでした。
少年時代のお話は、文句なしの素晴らしい出来栄え。
特に、情感たっぷりに繰り返されるテーマ音楽は、既に耳なじみのいい印象であちこちで刷り込まれていたので、「あ、この曲この映画がもとなんだ」という驚きと、あらためてその旋律の美しさに聞きほれてしまいました。
何かのジブリの映画だと勘違いしていたほどです。使われる古い映画のフィルムと、耳に覚えのあるメロディの効果で、既視感たっぷりの展開に。
自分の少年時代がダブったほどです。
私には、ほろ苦い演出がちょっと苦過ぎました。
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