「シチリア島の映画館の物語」ニュー・シネマ・パラダイス アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
シチリア島の映画館の物語
名作と名高い1989年の作品(「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」「バットマン」や「魔女の宅急便」と同じ年)。あれ?意外と新しい。いや十分に古いけど、もっと60年代とかの映画かと思ってました。
うーん、個人的にはそこまで言うほどかなぁっという感想でしたね。あまりトトのキャラクターを好きになれなかった事が一番のマイナス要因でした。
だって最初から30年故郷に帰ってないって・・・しかも年老いた母親残して。例えばトトが20歳でローマに行ったとして30年帰ってなかったら50歳ですよ?仮にトトが母親が20歳の時の子供としても母親70歳!もしアルフレードよりも母親が先に亡くなってたらどうすんの?しかもアルフレードとの約束って、例えどんなに仲が良かったとしても、お金だして面倒見て育て上げたのは母親ですから!友情だけで美談にしようとしてて家族はどうでもいいんかい?
といった事が気になってしまい、今一つキャラクターに感情移入できずに感動も大してできなかったです。
片田舎で結婚して映画技師として慎ましく暮らしながら人生を生きたアルフレード。都会に出て映画人として成功しながらも、愛する人もなく何処か虚しく人生を送ってるトト。どっちの人生が良い悪いはないにしても、笑顔が多かったのはアルフレードだったのではないでしょうか?そう考えるとアルフレードのアドバイスってどうなん?って思ってしまいます。学がなかったり、自分の人生でできなかった事を子供に押し付けてみても、子供が幸せになるとは限らんのですよ。
所々上手いなってシーンはありました。父親の戦死報告を聞いて悲しむ母親をちょっと不思議そうに見上げる子供時代のトト。子供って大人が悲しんでると時々不思議そうに見るんですよね。で、自分は映画のポスターの方が気になるという。そういったちょっとした人物描写は上手かったですね。後、シチリア島も綺麗で行ってみたくなりました。でも、この作品は人には勧めれないかな?