ニキータのレビュー・感想・評価
全13件を表示
愛するが故に別れる
駆け引きなし
偽りなしの愛の告白
きっとそれだけで人は生きていける!
忘れられない、忘れない思い出として一生心に残るその愛情行動
何年経っても頭の中を何度もこだまし蘇るその言葉
不運に満ちたニキータも、ダイアモンドのような強くて美しい愛を射止めたのだから、実は幸せな人だったんだと思う
初めてつかんだ真実の愛、1つの愛を胸に秘め、どこかで強く時には危うく生きていくんだろうなぁ
マルコも、純粋で一途な愛を握りしめ強く生きていくに違いない
いや、彼女の幸せを願って旅立つことを既に受け入れたことこそ強さの象徴でもある
カッコよすぎる!!
手紙の存在をボブにわざわざ伝えた上で、内容を知らせないなんて!
この終わり方がマルコのカッコよさに拍車をかけている
国や組織が彼女の存在を忘れた頃、2人は誰にも邪魔されずに遠くの街でHAPPY END
それが自分が思い描く未来です
このストーリー等はもちろん実話ではないけれど、それにしても「国」とは本当に恐ろしい
以前はそれを誇張された映画の中でのこと、ドラマの中でのこと、小説の中でのことと思ってたけど、大人になってそのリアルなゾンビの存在に絶望さえ感じる今日この頃
マスゴミでは伝えられない'真実'を'実態'を世界に伝え、歴史に残すリュック・ベッソン
まじリスペクト!
いや~驚きました。なんと始めての鑑賞だった。見たとばかり思っていた...
いや~驚きました。なんと始めての鑑賞だった。見たとばかり思っていた。
つまり、アナはこの映画の続編になる訳だ。
しかし、リュックベッソンって何でフランスで評価されないのか?
不良娘が殺し屋として教育され日常と仕事の間で葛藤する物語
古典的なスパイ作品でのスパイの活動様式を実際のスパイもそんなことしてるんだろかと興味深く鑑賞した。パッケージには「過激な純愛映画」とあるが、たしかに純愛だが、それを物語として描けているとは思えず(描いているのは仕事内容と葛藤であり愛は描けていない)。ニキータがラストで魅せる感情的表現は典型的な感情的で純粋な女性である点について、最初の破天荒溌剌、芯のある彼女の本質から一般化されてしまっているように感じられてしまい、そこがマイナス。
ニキータが魅力的だった
・冒頭からかなりイカれた女を政府の暗殺者にした割には管理が緩いのが面白かった。しかし、野に放ってやったこともない看護師に化けるのは無理あるなぁと思ったけど、あれでばれないと思っていたと思うと政府も緩くて笑ける。
・いつ殺してもいいような扱いをしたかと思ったらニキータにビンタされたり手玉に取られる上司?が何とか生かしていこうとするのが面白かった。
・スーパーで働く男と恋人になってゆくゆくは殺しの標的になるか、殺してしまうんだろうなと思ってたら、ラストまでニキータの事を愛してて逃亡の手助けもしていたのが面白かった。絶対裏切ったりすると思っていただけに。
・掃除人のジャンレノが間抜けすぎて笑けた。ソ連大使を殺すことに異常に拒否していた二人の事が若干わからなかった。殺し屋じゃないのか?と思ったけど、任務が変わってどうなるのかという不安だったのだろう。
・掃除人のジャンレノが塩酸で遺体と思っていたものを溶かそうとしてたシーンだけ以前一回観ていたのを思い出した。あぁそうやるんだ…ってのと感心と気持ち悪…っというのが20年くらい前に思ったのを思い出した。
・ラストにニキータを逃がした彼氏とそれをまぁいっかと受け止めた感じの上司?二人の対面で終わったことに驚いた。何となく、ニキータは死ぬんじゃないかと思ってただけに。にしても、ラストに別れがあると物凄い寂しい気持ちになる。
・ニキータが訓練中に柔道着の男をビンタしたり、耳噛みちぎったりする暴れっぷりが面白かった。
レオンより面白い
比べるものではないが、愛してるから連れていかない決断をする主役二人はどうしても同時に語りたくなる。
最初のクレジットシーンで釘付け。
これが30年前の作品とは思えない程スタイリッシュ。インスタ映えするシーンが山ほど。
ディズニーのビデオを一人で爪を噛みながら観るニキータのシーンでもう彼女に鷲掴みにされた。
2人の男が翻弄される小悪魔ぶりと少女っぽさがすごく良かった。
教育係の男から出る隠しきれないパパ感が本作の温度をあげていて、ラストに手紙としてそれを持っていくのは良かった。
フランス語も色っぽい。
マルコとニキータと教育係の、レオンより深く描かれた「孤独」と「愛」だと思う。
美女と銃
だけのスパイ映画というよりは、ひとりの女性の成長物語なんだと思いました。
野獣のような不良Nikitaを手懐け、工作員へと仕上げていく過程が予想以上に難航しました。
Pygmalionが彫刻を愛でるように、Degasが踊り子を見つめるように、BobがNikitaの高い身体能力、射撃の巧さといった素質以上のものに惹かれ、根気よく教育しなければ、Marie (Josephine)という作品は出来上がらなかったのでしょう。
社会性を育てていく中で、工作員としては役立つ攻撃性や凶暴な性格も直ってしまったんですね。荒々しい気質が残っていれば、工作活動にもそう罪悪感を抱かなかったのかも知れません。
誕生日祝いのディナーかと思えば、プレゼントは命懸けの卒業試験。ハネムーンで浮かれた所で暗殺命令。幸せから引き戻される際のNikitaの戸惑いがとても現実的で切なかったです。
Victorが出て来た辺りから、少しおかしなことになりました。大使館から普通に去ればいいものを。その後カーチェイスでもやった方が良かったかと。あと、大使一人二役だからなんですが、替え玉、似すぎ(^^)。
そしてエンディングのやり取りで、(-_-?)になったのですが…、
Nikitaからすると…
ジャンキーの過去から自分を救ってくれたのがBob。社会復帰し人並みの幸せを経験する機会を与えてくれた、育ての親か兄のような存在。
一方、工作員としての、偽りの自分から救ってくれたのがMarco。真実を知っても、無償の愛を与えてくれる大切な人。本当の笑顔を教えてくれた恋人。
2人の男性に救われて、Nikitaは自分の足で生きて行く…。
MarcoはNikitaを守ってやりたい→
Bobにフィルムを渡し、情報は手に入ったのだからもう彼女を追うなと諭している。
NikitaはBobや組織に利用され、さぞ憎んでいるだろうと思いきや、Bob宛ての手紙には意外にも愛や感謝の言葉などが記されていて、恐らくそこから読み取れたのは、Marcoの知ることのない、訓練生と上官という間柄を超えたプラトニックな恋愛なのかと。心底愛した女が自分以外に愛しているもう一人の男の存在と、それがBobということを知り大ショック!しかしBobもNikitaを愛しているのなら、彼に彼女の身の安全を任せてもいいだろう…。手紙を破いたのは嫉妬からか、はたまたNikitaを追う手掛かりになるのを防ぐためか?Bobにしか分からない連絡手段が書いてあったかも?Bobは破られた手紙の内容を察して(Marco君、君もなかなかやるじゃないか、とか?もしくは、Nikitaの想いに喜んで?勝ち誇って?)微笑んだ…。お互い、愛しい女性にはもう会えないね…。
みたいな感じでしょうか。
三角関係の男女の演技がとても上手いです。
女スパイアクションを期待すると肩透かしを食らうかも知れません。
80年代風の音楽が良いスパイスになっていました。
泣き虫の殺し屋
日本で「泣き虫の殺し屋」というキャッチコピーがついたフランス映画。
リュック・ベッソンの先行作品としては「グレート・ブルー」がある。そちらも大好きな作品だ(浦沢直樹の漫画にもオマージュが登場する。「レオン」「ニキータ」に登場するジャン・レノの役柄では「グレート・ブルー」の役がいちばん好きだ)。
リュック・ベッソンの映画はいつも走っているように画面が移動するところから始まる。「ニキータ」もそうだ。そして、エリック・セラの音楽がいい。後発でハリウッドで撮られた「レオン」(レビューは書いていないけれど)も好きだけれど、ちょっとなまぬるい感触があって、そそられなかった。画としてはいいけれど、フィルム・ノワールの色が薄らいでしまったようで、残念な感じがした。もっとつっこんだ感じだとか深い部分、厚みのようなものをもたせてほしかった。――という理由から、「レオン」ではなくて「ニキータ」のほうがミステリアスでストーリーに独自の味わいがあるように感じている(あくまで私見です)。
リュック・ベッソンはいつもそうだったけれど、ヒロインの女優に恋をして撮影する。この「ニキータ」もそうだったと言われている。
プロフィールで1位にあげているのは、ひとえにニキータという役の個性を愛しているからだ。無邪気で純粋で過酷な運命にあって涙していても、どこか愛らしくて(マスカラで真っ黒な涙を流していても)魅力的だ。
2位にあげた「ベティ・ブルー~」のヒロインにも共通する魅力がある。彼女たちに魅了される。パートナーに出会う前からこれらの映画は好きだった(出会ってから公開されたものもあるけれど)。
「死刑台のエレベーター」のヒロインを演じた大女優・ジャンヌ・モローが「ニキータ」で女性工作員の先輩として登場する。そして、女のいろはを伝授するのだけれど、そのシーンで目からうろこがぽろぽろ落ちた。まだ十代だったわたしは、こうやって年齢を重ねていくのかと、ジャンヌ・モローの迫力に驚いた。
わたしは、のちに新幹線で隣り合わせた朝日新聞社のベテラン編集者の女性とあわせて3人、ティーンのころから思い描いた(うっかりして、ぽっくりと早期に寿命が尽きてしまいそこねて、まかりまちがって長生きしてしまった場合の)「なりたいシニア」像があるけれど、このときのジャンヌ・モローがそのひとりだ(抜けているところがあるわたしのことだから、目標を設定しておくに越したことはない。念のため)。
いまでも、やはり、このときの(というと怒られてしまうかな?)アンヌ・パリロー演じるニキータがいい! とはいえ、「リプリー」のケイト・ブランシェットの上品なかわいらしさも愛らしいし、「アザーズ」のニコール・キッドマンの氷るような美貌も捨てがたい。敬愛する女優さんをあげればきりがない。「エマ」のグゥィネス・パルトローのかわいらしさや「髪結いの亭主」のアンナ・ガリエナ「マレーナ」のモニカ・ベルッチ「美しき諍い女」のエマニュエル・ベアールの肌から匂いたつような色気にも惹かれる。「メリーにくびったけ」のキャメロン・ディアスの飾らないところもいいし、「初恋のきた道」「女帝」のチャン・ツィーイーの透明感もいい。
女優さんそのもののうるわしさはもちろん前提としてあるのだけれど(世界には、うつくしい人や魅力的なかたがたくさんいるのです)、役柄がいい。わたしは映画のなかでそれを愛で、風景として心のなかにしまっておく。読書したあとのように。こころひかれる絵画にであったときのように。
男性のようにアクション映画に惹かれるということもないわけではないのですけれど、「スカッとする」というのは一過性なので。パートナーと映画の好みが合うのはSFだとか男性主人公の場合が多いように感じる…。「ショー・シャンクの空に」だとか「インター・ステラー」だとか。
どこか文学のにおいがするような作品、欧州の空気をまとったような作品に惹かれているのかもしれないな、といま思った。
泣き言も言わず健気に頑張るニキータ
高級レストランで会食かと思ったら
殺しの任務を遂行するよう指令されたり
恋人との旅行中でも
また指令があったり
泣き出したいのをグッとこらえて
健気に頑張るニキータ
見ているこっちは
自然とニキータに同情してしまいます
恋人と初めて出会うシーンがすごくよかった
歯の浮くような甘い言葉なんて
ひとつも発してないのに
このふたり恋に落ちるだろうなと
見ている側に自然に思わせるような演出
それと
この男のやさしさ
ニキータは
彼氏にばれてないと思ってたんだろうけど
謎めいた幕切れも良かった
それにしても
この作品のハリウッド版リメイク
『アサシン』
あれはひどかったなあ
心の壊れそうな切なさ
総合:90点
ストーリー: 90
キャスト: 90
演出: 95
ビジュアル: 70
音楽: 65
いかれた麻薬中毒の不良が、警官殺しの罪で死刑となるのと引き換えに政府の秘密工作員として教育される。迫力のある活劇はあっても、活劇映画というよりも心の動きと傷を描いた作品。個人的にベッソン監督の最高傑作。
最初はどうしようもない馬鹿で屑の不良だった。だが工作員の教育機関で規律を学び、また工作員として社会で生活をして恋人も出来て、彼女は普通の社会人としての幸せも知ることになった。だから家庭での幸せを感じながら、厳しいプロの工作員として人を殺す生活にだんだんと心身共に疲れ果てていく。正体を隠して扉越しに恋人とさりげなく話しをするふりをしながら狙撃銃を構えて目標を狙い、薬で意識を失った目標が硫酸をかけられて痙攣をする様子を目の前にし、ソ連大使館に侵入して命の危険を感じる。
もう限界である。神経が擦り切れて心が壊れそうである。もう彼女はかつての馬鹿な麻薬中毒患者ではない。人の心を取り戻し、優しい恋人のいる一人の女である。だが皮肉にも、それはプロの工作員として暗殺などに関わることでの引き換えに獲得したものに過ぎない。彼女がどんなに普通の幸せを求めたとしても、彼女にそのような自由など与えられるわけはない。彼女は理論上死人であり、本当の名前や戸籍すらすでになくしているのだから。最愛の恋人にすら真実を隠しておかなければならない辛さが、それを余計に深刻にする。
そんな生活に耐え切れなくなってしまった彼女が最終的に選んだ決断。それがとても切ない。最後の何ともいえない寂しさの余韻と共に映画は終わる。彼女の心の傷がまだそこに残っている気がする。
主演のアンヌ・パルローは不良から秘密工作員、そして社会人として傷つき自由を求めるまでの女の変化を見事に演じた。当時はこの作品でしか彼女を知らなかったが、かなり強い印象だった。彼女の上官と恋人役も良かった。
何度も繰り返し観られそう
運命に翻弄される女と、大きな愛で包み込む男。
ただの殺し屋の話だと思っていたけど、ラストには胸を掴まれるような切なさが待っていました。
実は婚約者も殺し屋だと疑って観ていたので尚更なのかも。
婚約者が破り捨てたボブ宛ての手紙の内容がさっぱり想像出来ないのは、まだこの映画を理解しきれてないということなのかな。
アメリカでは3年後のニキータを題材にしたテレビドラマシリーズが放送されたそう。すごい気になる!
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