「小走りゾンビ」ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
小走りゾンビ
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ノロノロとしたイメージが意外と機敏に動くゾンビ、特に最初に登場するセメタリーゾンビのインパクトが大で女性の裸体も印象深く、ホラー映画というよりもアート映画としての芸術性が強く感じられる。
黒人青年が最後まで生き残る劇中の主人公でありながらラストは酷い仕打ちを受けて殺されてしまう、ゾンビ退治を緊張感もなく楽観的にまるで人間狩りの如く、人種差別の問題を描いている訳では無いにしろ白人至上主義としての浅はかで残虐な醜い人間の愚かさが目立つ。
ほぼ密室劇としてゾンビそっちのけで争う人間同士のエゴから発生する力関係、西部劇やアメリカン・ニューシネマの雰囲気も感じられるジョージ・A・ロメロのゾンビ映画としての原典は様々なジャンルの映画に受け継がれているような、例えばスティーヴン・キングの『地獄のデビル・トラック』が本作まんまな設定で『ヤングガン』のクライマックスも思い出す、どっちもエミリオ・エステヴェスだ。
籠城モノ映画の原典でもある、昔の映画にも沢山あるかもしれないが!??
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