「再度見て、「トップガン・マーヴェリック」の凄さを再認識」トップガン Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
再度見て、「トップガン・マーヴェリック」の凄さを再認識
トニー・スコット監督による1986年製作のアメリカ映画。原題:Top Gun、配給:UIP。
トップガン・マーヴェリックを見て感嘆させられたので、昔見た印象は誤っていたのかとの思いも有り、再見した。結論的には、出だしの映像と音楽のマッチングは素晴らしいかったが、後はたいしたことのない映画という昔の印象は変わらず。
トム・クルーズの甘いハンサムぶりには当時驚いたが、少しワルそうな雰囲気はあったが知的なものは感じられず、昔は魅力は余り感じなかった。今や俳優兼任のハリウッドの大プロデュサーで、彼がこの映画の後続作品を遠い未来に製作するとは。将来性を見かけで判断してはいけないということか。
恋愛対象のケリー・マクギリスは当時は魅力を感じなかったが、今見ると良い雰囲気は感じる。ただ、最初教官の立場が有り人目が気になる様なことを言っていながら、割とすぐに人目ある場所でベタベタし出す展開は、いけてない展開と思ってしまった。
そして、地上での空母や戦闘機の描写は迫力あるが、空中戦は今見ると模型感が満載でちゃっちい。ビーチ・バレーシーンも悪くないのだが肉体美を見せるだけに思え、マーヴェリックの教官としての考え方、生徒たちの楽しんでいる感を見せる後続作のフットボールシーンの素晴らしさを再認識させた。親友グースの死で落ち込み戦闘機に乗れなくなるが、何とか立ち上がり、最後は実戦で大勝利という脚本は、当時も今見てもありきたりで、感心せず。
ただ、グース(アンソニー・エドワーズ)が、ピアノに息子を乗せて妻を傍らにJerry Lee Lewisの「Great Balls of Fire」を歌うシーンは、後作との関連で感慨を覚えた。未来に再会するペニー・ベンジャミンとの恋愛話はグース妻(メグ・ライアン)との会話で登場していた。そしてあの男の子を、準主役に据えて擬似的父子の続編物語を創るとは、お見事と!
製作ドン・シンプソン、ジェリー・ブラッカイマー、製作総指揮ビル・バダラート、脚本ジム・キャッシュ、ジャック・エップス・Jr.、撮影ジェフリー・キンボール、美術ジョン・F・デキュア・Jr.、編集ビリー・ウェバー、クリス・レベンゾン、音楽ハロルド・フォルターメイヤー。
出演はトム・クルーズ、ケリー・マクギリス、バル・キルマー、アンソニー・エドワーズ、トム・スケリット、マイケル・アイアンサイド、ジョン・ストックウェル、バリー・タブ、リック・ロソビッチ、ティム・ロビンス、クラレンス・ギルヤード・Jr.、ウィップ・ヒューブリー、ジェームズ・トルカン、メグ・ライアン、エイドリアン・パスダー。