「風刺がきいた秀作」トッツィー ニモさんの映画レビュー(感想・評価)
風刺がきいた秀作
初見は公開当時。
当時は名優ダスティン・ホフマンが数時間かけて女装に臨んだ本作品を、心から面白がった。
今回ずいぶん久しぶりに見たが、改めてコメディ要素の強い中にも女性差別につながる数々の場面が繰り広げられることに驚かされる。
女装の男子のマイケルは、高いハイヒールを履いて時々足首をカクンと折り、下着のくい込みをスカートの上から気にする。
自身が男性からのセクハラ、パワハラにも会い、同僚女性の恋愛問題の相談を受ける。
その度に女性の立場の弱さに共に悩み、同僚女性を励ます。
マイケルは自然と周りの人たちを騙す展開になるので必要に応じて男に戻り、女になり、終始大忙しで、必死でこなす毎日がとても愉快。
観ているこちらは、がんばれーと応援したくなる。
こんなにしっかりした脚本の映画だったんだと今更感動。
笑いあり、ハラハラあり、恋愛要素あり。
そして一時を女として生きた主人公マイケルの、人間としての成長も見ることができます。
コメントする