劇場公開日 1972年4月29日

「名作」時計じかけのオレンジ Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0名作

2014年12月4日
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楽しい

興奮

知的

暴力性を、国家が治療によって矯正する、近未来の管理社会を描いた名作。

造形的で静観的なものと、音楽的で激情的なもの。この映画の芸術性は、この両衝動の対立と結合によって生まれたように感じる。

アレックスは、人間社会にはとうてい受け入れられない、反社会的な「悪」。

彼はどういう社会が正しいか、どういう社会が間違っているかという議論はしない。
道徳破壊者である彼からすれば、そういう議論はできない。

ただ、権力側によって洗脳された状態を「病気」だと言っているようだ。元に戻った彼は言う。「完全に治った」と。

人間の自由意志による選択を非常に重視するラスト。善・悪がこの世にある限り、我々は自らの選択の責任を担う以外にない。

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Raspberry