「橋渡しをしてくれる作品」東京画 komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
橋渡しをしてくれる作品
小津監督の時代の東京と現在の東京の間にある断裂を繋いでくれる橋のような作品だと感じた。
パチンコや打ちっぱなしの練習場、公園に集う人達。何か空虚さを感じさせると同時に、他人に思えない彼ら。『秋刀魚の味』の長男がこれだけ増えましたと言われている気がする。
その対極にあるのが、小津監督の作品に出てきたという腕白坊主であり、再び東京で撮影されたパーフェクトデイズの主人公なのだろう。
冒頭に有ったアイデンティティの喪失という言葉がとても腑に落ちる表現で、強く印象に残った。
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