「五十年ぶりの鑑賞なり。」デルス・ウザーラ チネチッタさんの映画レビュー(感想・評価)
五十年ぶりの鑑賞なり。
「西部劇」と言うストーリーは、ヨーロッパ系の人たちが北アメリカ大陸を西に開拓していく話である。
この話はスラブ系白人にとっての「東部劇」なのである。
さて、「カピタン(隊長)」呼んでいるが、その他の登場人物には「カプー」と呼んでいる。
その意味は「毛深い奴」だそうだ。親しみを込めてとは言い難い。日本人に於ける「鬼畜●英」なんだろうね。
この「デルスウザーラ」の人生に
クロテン
天然痘
ウォッカ
と言うWordが登場する。
これはスラブ系の白人が東へ移動した理由と弊害なのだ。
つまり、
・クロテンは経済の為、
・天然痘はネイティブシベリアンの80%が命を落とす。アメリカの梅毒なんかと同じ。
そして、
・ウォッカはアルコール抗体の弱い東洋系の人々の命を削るのだ。
さて、それは交わりがあれば、それは大なり小なりそう言う歴史もあるだろう。
しかし、もう一つ。コサックによる「略奪」と「ジェノサイド」と言う歴史があるのだ。
ネイティブアメリカンにとっての騎兵隊見たいな物なのである。しかしそれは
「異型の鳥」と言う映画でも描かれていたが、悪列極まりない。
さて、この「カピタン」率いる調査隊は単なる知悉調査隊ではなく、正にそのコサックなのである。
黒澤明監督の主旨はそこにある。でも、ソ連の当局は気づかなかったんだろうね。
だから、アカデミー賞を受賞できたのである。本来なら、モスクワ映画祭だと思うけどね。
「コルフォフスカヤ」はハバロフスクの手前の停車場。ハバロフスクの隣町だが目立つ街ではなかった。
線路はサンクトペテルブルクからモスクワを経由してウラジオストクへ続くシベリア鉄道であるが、正にこの鉄道もスラブ系白人にとっての「東部劇」なのだ。
そして
ネタバレをする。
アンチ同化政策がテーマなり
