「この作品がある意味クローネンバーグが最も一般向けに作った?」デビッド・クローネンバーグのシーバース ezioさんの映画レビュー(感想・評価)
この作品がある意味クローネンバーグが最も一般向けに作った?
ある閑静なマンションで起こる寄生虫による侵略を描く。突拍子もない展開が続くが主人公(冒頭から度々登場するという点と、映画メインビジュアルとなっているという点で)の寄生されているがなんとか衝動を抑えようとする葛藤が一つの軸になっており、感染者の変化を見ることができて映画として観やすさに一役かっている。まさか物語を引っ張ることになるとは思わなかった医者の中盤からの活躍には驚かされた。
寄生されると性的衝動を抑えられなくなるというエロティシズムと、ウネウネ動く寄生虫のビジュアルはクローネンバーグ作品そのものだが、単純に楽しませてくれる演出や、正攻法なホラー、ストーリーの分かり易さは一般向けなのかも?と思った。
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