「切なくて面白い」デッドゾーン みるさんの映画レビュー(感想・評価)
切なくて面白い
クローネンバーグ監督の初期のヒット作。
ストーリーは「事故が原因で5年間眠っていた主人公。5年ぶりに目が覚めるとすでに婚約者は別の男と結婚していて意気消沈。しかし主人公には未来が見える能力が何故か生じており、そこから思いがけないことが起っていく…」というもの。
通常の作品では超能力は『便利な力』として登場することが多いのですがこの映画では違います。
クローネンバーグ監督は以前にも「スキャナーズ」という作品で超能力者が登場しますが、それでも超能力は必ずしも便利な能力ではなくて、能力者自身を苦しめる能力として登場してます。
具体的にはテレパシーは人の心を読める能力として便利に描かれることが多いですが、スキャナーズでは他人の心が無尽蔵に聞こえ、主人公を苦しめる能力として描かれています。
本作デッドゾーンでも主人公は未来を見ることができるのですが、必ずしもそれを良い能力として描いていません。
そこが素晴らしいと思いました。
おススメの一本。
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