「中々出来の良い佳作」デッドゾーン FLRさんの映画レビュー(感想・評価)
中々出来の良い佳作
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クリストファー・ウォーケンの悲しい笑顔が印象的な良い作品です。
事故で超能力を得た主人公が、その能力故におちいる苦悩を描いたスティーブンキングの小説の映画化です。
基本的には原作を良く再現していますが、ラストでグレッグが恋人サラの赤ちゃんを人質にする(原作では一般人の赤ちゃん)という改変と、尻切れトンボなのは全くいただけません。
原作にはデッドゾーンからの手紙というチャプターがあって、ジョニーの死後になぜグレッグを暗殺しようとしたのかという説明をした手紙がサラに届き、全てを知ったサラが彼の墓を訪れて悲しく微笑む彼の幻を見て終わります。
映画の唐突に終わる終わり方だと何故あんな事をしたのかサラには分からないし、彼女にとってはジョニーはただ気が狂ったとも取れてしまいます。ミストと一緒で原作の一番重要な幕引き部分を無視した、最悪な改変です。
取って付けたような色取り取りに光る核ボタンも、古いSF映画といった感じで時代を感じて安っぽくて厳しいです。
そういったこの映画の欠点を知った上で見てもらいたい映画ではあります。
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