ディア・ハンターのレビュー・感想・評価
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圧巻のロシアンルーレット
ロシアンルーレットのシーンは圧巻
ストーリーはシンプル。
前半は結婚式。平和な日常が描かれる。必要以上に長いが、後半との対比のためにあえての長さだろう。
中盤は戦場。戦争映画とはいえ、戦闘シーンは殆どない。
捕虜同士のロシアンルーレットと、脱出。
(この映画を最初に見たのは、25〜30年程前だが、このロシアンルーレットのシーンほど緊張感があり背筋が寒くなるシーンは誇張ではなく、本当に見たことがない。この間、千本以上の映画を見てるが、このシーンを超える映画は無かった)
後半は戦争後。これが本題。
戦争が3人の男たちをどう変えてしまったかが、が描かれる。
身体的に壊れた男(スティーブン)
精神的に壊れた男(ニック)
一見、変わらないように見えても、自分だけが無事だったことに後ろめたさを感じ、恥じている男(マイク)
批判的なコメントが多いが、捕虜同士のロシアンルーレットが実際にあったか否かは重要ではないし、上映時間が長いのも理由がある。
セリフが少なく、主人公の表情や仕草から、主人公に共感できるか否かで、本作の評価が正反対になるのだろう。
名作、って言いたい作品なのだが
名作、って言いたい作品なのだが、やっぱり長尺にしている全体の構成がいただけない。
もちろん長尺が成立する名作ってあるが、これ、どう見ても序盤の結婚式あたりが薄い。その後も、画に力もなく抜けている場面がちょくちょくみられる。ゴッドファーザー、ワンスアポン~、なんでもいいが長尺な名作ってやっぱり、作品力が抜けるような場面てほとんどない。
て、好きな作風なぶん、残念なところを先に。
しかし、打って変わって舞台をベトナムに映すと、濃密で魅力溢れる場面がたくさんある。捕虜でロシアンルーレットの場面なんて失禁ものの緊迫感がある。人で溢れる雑踏を撮った画もすばらしい。当時の現地の野蛮な活気が感じられて映像に迫力がある。そのあたりだけでも名作と言いたいぐらいなのだが。。
あと、でずっぱりのデニーロより、なぜかウォーケンの印象が強く残る映画。
戦争により無情に変化してしまう人間模様、切なさ募り胸突き刺さる
アカデミー賞作品賞、主演男優賞など5部門受賞、ゴールデングローブ賞監督賞を受賞した社会派ドラマ
親友同士だった関係が、戦争によって激変してしまう過程がじっくり描かれ、人物各々の現状から抜け出したい想いで行動起こす姿切なく、胸に突き刺さった
戦争の悲惨さや、戦地で戦った兵士が受ける精神的傷跡の深さを考えさせられた
前半が長い
壮絶・・・
ロシアンルーレットが怖すぎ
タイトルなし
トランプ支持者の源流
猟師さんへ(Dear hunter)だと思っていた無知なわたし。全然違った!鹿!馬鹿!でもこれは傑作だった。
一緒に育ち、共に働き、鹿狩りをする。今だったらトランプを支持してそうな彼ら。アメリカは彼らをずっとないがしろにしてきたし、それはベトナム戦争のときも。トランプに投票した多くの地方の年配者もこの映画と同じような経験をしてきたのだろう。
戦争がなければ続いていたはずの彼らの青春、日常が失われた哀しみ。必ず連れて帰ってくれって言ってたもんね。
何度もホモフォビアなセリフが出てくるが彼らに漂うホモソーシャル、そして時にはセクシャルな視線に時代を感じる。リンダはマイクにとってニックの媒介でしかない。
長い結婚式のシーンは、フォークダンス!きっと子供の頃から踊ってきただろうダンスに共同体の強固さを感じる。余談だけどこういうのダサいって思ってロックとか生まれたんだなーと。
ロシアンルーレットが出てくると知って、怖いのであらかじめあらすじ読んでから鑑賞。残酷なのは全部外国人ってことになってるのはまあ、当時ではしょうがないのかな。
デニーロの軍服姿カッコいい。でもそれ普段着にするの?!アメリカでは軍人はすごく尊敬されるらしいが、それもまた彼らの哀しみを増すのだろう。
マイクはなんであんなに肝が座ってるのか。憧れる。
デ・ニーロの男気に心を打たれる。
悲惨なベトナム戦争が生んだ…傑作。
素晴らしい作品でした。人物描写を淡々と描き続ける事によって、饒舌なセリフが無くとも、登場人物達の深い思いが伝わってきます。
ベトナム徴兵前の鹿狩りで、「人に頼るな」と仲間を突き放したマイケルは、けれども戦場で仲間を決して見放しません。
演じるデニーロは、タクシードライバーとこの作品で、アメリカ映画史に残る名優の一人となりました。
対するメリルストリープも、本当素晴らしい!初々しく若かりし頃の彼女の演技も必見です。
かつて、ロシアンルーレットの真偽について、本多勝一氏等に盛んに議論された事があったのだけれども、その真偽の是非に拘わらず、この作品が傑作である事は間違い有りません。
マイケルとリンダは、この後結婚するのだろうか?それともニックへの思いが、それを躊躇わせるのだろうか?そんな事まで考えてしまいました。
とても深い余韻に溢れた名作です。
上映終了後、お客さん同士が揉めていました。少し、悲しい気持ちになりました…。
「ディア・ハンター」の勇ましさと虚しさ
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