椿三十郎(1962)のレビュー・感想・評価
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ハン・ソロの原型は「椿三十郎」だわ!
「用心棒」でキャラが確立した三船敏朗演じる凄腕の浪人三十郎が
今度はちょっと頼りない若者たちを導きながら悪と戦う話!
いやあ〜〜楽しい〜〜
めっちゃ笑えるし〜〜
流石の殺陣シーンは変わらぬ見事さに加えて
思慮が足りない若者達の右往左往ぶりを
側から眺めてる三十郎の目線が、悪態をつきながらも結構暖かく
清濁併せ呑む人物の大きさが伝わってきて
男が惚れる男!!感が半端ない!!
こんな先輩がいてほしいなあ〜〜
月に8本ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
たまたま、テレビでスターウオーズ4(第1作)を観たら
ああ、この映画のハン・ソロはまるで「椿三十郎」だわ!!
世間知らずで正義感だけで突っ走る若きルーク・スカイウオーカーを
危なっかしくて観ていられねえ〜〜と
悪態をつきながらもなんやかんやで助けてくれるハン・ソロ!
ほとんど「椿三十郎」の三船だ〜〜
ダース・ベーダーの威圧感は「天国と地獄」の権藤を演じる三船。
冷静にルークを導くオビ・ワン・ケノービーは「赤ひげ」の三船。
J・ルーカスがオビ・ワンやダース・ベーダーを
三船氏にオファーしたのは有名な話だけど
本当にJ・ルーカスはどんだけ三船が好きなんだ(笑)
「用心棒」と「椿三十郎」を入り口に是非是非
世界で絶賛される三船敏朗氏を堪能してみてください。
@もう一度観るなら?
「定期的に映画館で観たい!」
三船敏郎の見事な剣さばき!
「用心棒」の続篇…というか姉妹篇。
山本周五郎の小説を下敷きにしているだけに、「用心棒」にあった無国籍性は消え、“時代劇らしく”なっている。
椿三十郎と桑畑三十郎が同一人物かどうかは分からない。
用心棒桑畑三十郎は、決して人助けを目的にヤクザの抗争に介入したわけではないが、椿三十郎は最初から若侍たちを助けようとしている。
「生きるも死ぬも我ら9人…」
「いや、10人だ!」
と、生死を共にする意思も表示する。
この場面、「七人の侍」で、浪人6人で編制しようとしていた用心棒部隊に「7人目」として強引に加わる若き三船敏郎を、一瞬連想する。
本作、三船の剣技は冴え渡る。
前作を 凌駕するスピード感で、大量に斬る。
瞬時の斬り捨ては、考え抜かれた刹陣と三船の身体能力によって、説得力がある。
しかし、
この映画はヨーロッパでもヒットし高い評価を得た反面、殺戮シーンの血糊が残酷だと批判も受けた。
黒澤明はそれを反省して、以降リアルな血糊を使う殺傷シーンは撮らなかったというから、驚きだ。
三十郎が室戸を訪ねる場面。
門を叩いて門番と交渉していると、正門が開いて騎馬隊と槍隊がゾロゾロ出てくる。
最初は水平位置だったカメラが、ここで少し下がって仰角になり、三十郎が騎馬隊を見上げる様を背後から捉える。
やがて仲代達矢演じる室戸が現れ「おう、来たな」と歓待するところで水平位置に徐々に戻る。
このワンカットは、間近にいる三十郎と高さのある騎馬隊を近距離で撮影していて騎馬の兵は画面に収まりきっていない。これが、敵兵の物量的迫力を表している。
一方、
敵の拠点である隣家に兵が集まってきた場面では、
クレーンを使っているのか、カメラが塀を乗り越えて隣家の兵の全貌を俯瞰で見せる。
異なるアプローチで敵兵の脅威を表現する演出の見事さ。
「七人の侍」では、モノクロ画面で雨を効果的に見せるために墨を混ぜた水を使ったとのこと。
「椿三十郎」では、赤い椿の花をより赤らしく見せるために、花を黒で着色したとか。
映像効果を高めるために、とことん拘ったアイディア。
映画史に残るラストの決闘場面。
ここでも三船は恐るべき抜刀スピードを見せる。
対決前、「俺が斬られても、こいつらは斬るなよ」と、若者たちを護る優しさ。
ニヒルで、あまのじゃくで、実に格好いい。
後年、
“世界のミフネ”となって「レッド・サン」で、ブロンソン、ドロンと共演し、インディアンたちを相手に剣技を披露する。
初!午前十時の映画祭
行ってきました。
「名作」楽しく面白かったです。
昔 親父が大好きな時代劇を観てた頃を思い出しました。
(何が良いのか解らなかったのが、今
理解出来るなりました。)
親父は どんな事 想ってたんやろなぁー。
緩急自在の三十郎
笑える場面から一転、凄まじい殺陣への切り返しが鮮やかで、何度観ても黒澤・三船のあうんの呼吸が楽しい作品です。何より人を食った三船三十郎のキャラが楽しくて、外国で上映された時、地元の観客が爆笑していたのを思い出しました。
三船敏郎〜‼︎
とにかく三船敏郎がカッコ良すぎ。
今の俳優で彼とならぶ存在感の人、ちょっと思いつかない。
かっこよくて、セクシーで、茶目っ気があって、チャーミングで…
おばさんは、完全にノックアウトされてしまいました…
リアルタイムでは、彼の最晩年しかしらないので「何で世界のミフネ?」って思ってたんだけど、これ観て納得。
黒澤明監督の撮った三船の作品、ほかにもいろいろ観てみたくなりました。
あとこういう「痛快娯楽時代劇!」みたいな映画、最近の映画にはないですね〜
なんか映画の教科書作るとき使いたい映画
黒澤映画どれをとっても言えるけど
ドラマはこう言う風に構成する、みたいな見本を見てる気がする。
ここからどうづらしてオリジナリティを出すか。
酷だよね、今の監督。
唯一キューブリックは称賛したいが。
三船敏郎格好良い
ものを知らないのでこの映画が有名なことを少しも知らずに視聴。
良かった。
ダイ・ハードを観た後だったので、これはこれで日本の強さ格好良さなんだなと。
日本にしか作れないカッコ強いものというか。
ジョーク要素もあって最高。
しかし最後のは・・・
素晴らしいだけあって血の量が白けさせてしまうので
少し残念であった。
紅白の椿が流れる 娯楽時代劇の秀作
総合80点 ( ストーリー:80点|キャスト:90点|演出:80点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
頭も腕もきれるのにどこか緩くて滑稽さがある三船敏郎演じる椿三十朗の圧倒的存在感は言うまでも無い。その他にも気持ちだけが先走りして空回りをする見るからに危なっかしい個々の区別はつきにくい若侍の集団、全く緊張感がなく緊迫した空気を和ます奥方、時々押し入れから現れて若侍以上に存在感を出す捕虜、昼行灯のようで実は一番正確に状況を把握している切れ者の城代家老、三十朗同様の抜き身の危険さを持つ仲代達也演じる半兵衛。敵味方とも魅力溢れる登場人物が多い。
狡賢く悪いやつらをやっつけるための話だが、そのための登場人物の個性と動きが作品を面白くしているし、それぞれが話を作るだけでなく作品を良く面白くする役割を持っている。危うく罠にはまって命を落しそうになった若侍が帰宅すると、捕虜がのんびりとお茶漬けを畳の上で食べているだけで雰囲気が変わる。そのあたりの緩急の付け方が上手いし、登場人物の役割にもそれは言える。
殺陣は最新の作品に比較すれば強引さがあってそれほど評価はしない。しかし相手のことを出し抜こうとする互いの陰謀と読みあいが刺激的だし、そこに潜入と斬りあいがあって緊迫感を作っている。その中に時々間の抜けた場面を挿んで滑稽な雰囲気も作り出し抑揚をつける。椿の紅白の区別は感心すると同時に可笑しいし、最後の決闘の場面の一触即発感は映画史に残る名場面。ただし血飛沫は飛びすぎ。
さすがは世界の黒澤、痛快時代劇。 三船敏郎が豪快、かっこいい。 殺...
さすがは世界の黒澤、痛快時代劇。
三船敏郎が豪快、かっこいい。
殺陣とか超シビアな部分と、クスッと笑えるような場面の配分も絶妙。加山雄三の三文役者ぶり、お気楽母娘と押入れ男がいい味出してます。
ラストのブシャーまで退屈することなく楽しめました。尺も娯楽作品として最適。
『用心棒』の続編的存在なのですね。黒澤作品まだまだ未見の物多数。楽しみです。
素晴らしい
明快なストーリーと構図。一切の無駄がない。
それでいてテーマは奥が深い。
こんなに素晴らしいとは思いませんでした。
鞘に収まらない刀のように「キレる」剣豪浪人と「金魚のうんこ」か雛鳥のような、経験と忍耐不足の若侍達。緊迫感の中、絶妙な緩さ加減の奥方様(^^)。ユーモアのセンスも笑いの間の取り方も完璧。仲代達矢さんの鋭く「キレる」目つきも良かった。
見事な殺陣。とにかく大感激。
白黒時代劇だからと敬遠せず、是非ご鑑賞を。
「俺は酒を飲んだほうが頭良くなんだぜぇ〜」
見たらハマる
何気に点けたテレビ放映で見て「白黒の時代劇やけど、めっちゃおもろいやん」と思った。それまで黒澤明や三船敏郎も知らんかったけど、それが出会い。その後、リバイバルで映画館でも見て、DVDで繰り返し何度も見て、何十回見たかよう分からんぐらい見たからセリフ全部覚えてもうたわ。
どちらかと云えば洋画見る事が多いが黒澤作品、特に三船出演作品は特別扱いやな。
それほど私はハマりました。
今、スマホに入れて見てる。病気やな。
こんなに観やすいのか!
初めて黒澤映画を体験。
もっと小難しい感じかと思ってたんですが、見せ方も「何を伝えたいのか」が明白で、じっくり魅せるシーン、ダイジェスト的なシーン等、今でも普通に通用する(未だにそういうことが出来てない作品もあるくらいなのに)構成になってるのが素人目で分かりました。
映画の教科書
無駄がない。表現したいことが濃密、簡潔に伝わってくる。
テンポがよいし、話の流れや場面場面を理解しやすい。
個性付けも秀逸。
少しの描写でそれぞれの魅力的な個性を表現する。
対比が美しい。
静と動、知者と愚者、赤と白、それぞれが引き立っている。
ただ古い映画なので今見ると許容しづらいところもある。
例えば名場面とされるシーンの中での血飛沫。
さすがにあれはCG全盛の今見ると、スっと入ってこない…。
『椿三十郎』
よく言われる洋画は面白い、邦画は面白くない、その傾向に俺は抵抗がある。
白黒で画質は悪いCGも無い音響だってダサダサ、なのに今だに海外で高く評価される。
映画作りたい撮りたいって思った世界の映画監督たちのルーツ、原点はこれなんだぜ。
最高最高最高
黒澤明を見るにあたって、とりあえず知ってるところからいくかと軽い気持ちで手に取った椿三十郎が生涯ベスト級の一本になるとは…。とにかく90分ちょっとのあらゆるシーンに無駄がなく全くもって退屈する場面がない。とにかくテンポが良くて尺が短いのが良い。レンタルして1週間で3回見てしまった。手軽にストレスなくパッと楽しめる。映画に限らずエンターテイメントとして最高。
三船敏郎の粋なセリフ回しがまず良い。これだけで苦もなく見続けられる。古臭さはなく、今見ると寧ろ新鮮さすら感じられる。三船敏郎が本当にかっこよくてマネしたくなる笑正直七人の侍の時はそこまでハマらなかったけど、その約10年後の今作の三船は「えっ?!」てぐらい素晴らしい。ふっと挟み込まれる笑いのシーンの緩急も見事。話の腰を折らない配慮がなされ、エンターテイメント性を高める事に成功している。特に襖侍は最高だしら最早萌えキャラ。若き日の加山雄三と田中邦衛も見所。仲代達矢も三船にはないスマートなかっこよさがある。
僕は織田裕二のリメイク版を見てないけど、あっちはこのオリジナルから脚本をまったくいじっていないらしいです。だったらオリジナル見ろよというのが正直な思い。これ先に見ちゃうと本当にリメイク版を見る意味がわからないぐらい最高。白黒だからって理由で避けてると本当に勿体無い。往年の名作って皆が褒めてるからってまあこんなもんかってちょっと甘めに見ちゃうことが多いんですけど、この椿三十郎は今の映画と比べても掛け値なしにめちゃくちゃ面白い。
ただ1つ難点はセリフが聞き取りづらいことですねー…特に冒頭の9人の会話とか。字幕を表示してご覧になることをお勧めします。
三船さんが大好きになった
七人の侍を先に見ていて、どうも先人に聞くより、三船さんに対する印象がよくなかった私に、やっぱり魅力的だなぁと教えてくれた映画。
この映画はわりと今でもとっつきやすいと思うのは、一種アイドル映画になり得るから。
あと、先生らしくないけど、師と仰ぐに相応しい感じにたまらなく好感を持ってしまう。
面白く楽しい超傑作スーパーヒーロー時代劇
山本周五郎の小説「日々平安」をヒントに黒澤明が監督した三船敏郎主演の傑作時代劇。江戸時代にある藩で起きたお家騒動をひょんなことから正義派若手グループを応援する羽目になった一介の浪人侍の活躍を描いた映画。三船の存在が圧倒的迫力を持つ。 例によって、俳優陣も贅沢の限りで、それだけでも観る価値がある。黒澤は「父的立場」で、若手の軽率さや経験不足を心配する。山本周五郎の原作らしく、人間を見つめる優しさ、ほのぼのさ、ユーモア精神も散りばめられていて、一般の娯楽映画よりも内容が格段に深い。 映画の展開も自然で無理なく、時間の経つのを忘れるはずだ。そして、有名な最後の一騎打ち。これを最初に見たときには、映画館を出てからしばらくの間、脳内スクリーンに焼きついていた。映画ファン必見と思います。
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