「【”本当に、良き刀は鞘に入っている・・。”謎の男、椿三十郎が、城代家老を救おうとした9人の若侍に示した、武士の矜持を描く作品。】」椿三十郎(1962) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”本当に、良き刀は鞘に入っている・・。”謎の男、椿三十郎が、城代家老を救おうとした9人の若侍に示した、武士の矜持を描く作品。】
■森の中の社殿で、9人の若侍たちが密談していた。
次席家老の汚職を城代家老・睦田に告げるも相手にされず、ただし大目付・菊井の賛同を得られたらしい。
しかし、突如現れた浪人(三船敏郎)が「菊井こそが黒幕だ」と言う。
案の定、菊井の手勢が社殿を取り囲み…。
◆感想
・原作の山本周五郎の短編をアレンジメントして、黒澤明監督が、見事な一品に仕立て挙げた作品。
・頼りない城代家老の、朗らかな奥方と娘の個性が光る。
・故、三船敏郎氏の飯の食い方が、格好良い。
ー ”粗にして、野だが、非ではない”という言葉を思い出す。-
・更に言えば、腰を据えた酒の飲み方が格好良い。
ー "俺は、酒を呑むと頭が冴えるんだ!”-
<ラストの三船と仲代達也の一瞬の一騎討ちは壮絶である。
数々の黒澤監督の作品の中では、重さはないが見応える逸品である。>
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