きみにしか聞こえないのレビュー・感想・評価
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【”あなたは独りじゃない。”頭の中の携帯電話で繋がる、心に哀しみを抱えた男女のファンタジカルな恋物語。】
<Caution!内容に触れています。>
ー 今作は、悲恋の物語なのだろうか。私は違うと思う。何故ならば、シンヤ(小出恵介)により、勇気を貰い人前で話せるようになったリョウ(成海璃子)は、小さなころのトラウマを乗り越えて、ピアノが弾けるようになり、大人:原田リョウ:(片瀬那奈)になり結婚もして、ピアニストになったのだから。
そして、シンヤの記憶はリョウの記憶に残ると思ったからである。-
◆感想
・今作は、当時お幾つだったのだろうか、少女時代の成海璃子さんの煌めく様な姿に尽きると思う。
この頃の、成海璃子さん出演の映画は殆どレンタルビデオ屋から借りて観ている。
特に「武士道シックスティーン」で、裂帛の気合で相手の面を正面から叩きつける高校生剣士の姿は、良かったなあ。
成海さんは、今作もそうだが意志の強そうな大きな眼が抜群に良いと思う。
勿論、美人なのだが、何よりも人相が良いのである。
・乙一の短編小説をミックスして製作された映画なので推測は付くのだが、シンヤとリョウが長野と横浜に住んでいながら、時差が一時間ある設定も巧いと思う。
その時差が、後半のドキドキ感を生み出してるからである。
<今作は、頭の中の携帯電話で繋がる、心に哀しみを抱えた男女のファンタジカルな恋物語なのである。
ドリカムの主題歌が物語をより良く彩る
私はこの作品を鑑賞した時まだ幼かったですが、幼いながらにすれ違う二人の切ない描写に涙しました。
もしも大人になってからこの作品と出会っていたなら、ここまでこの作品を好きになってはいなかったと思います。
まさかの結末にも涙しましたが、とにかくエンドロールに流れるドリカムの主題歌が良い……
不思議な話?いい話?
これはいい話なのか、悪い話なのか。
悪い話かな。
という感じです。
ストーリーは自分の中にすっと入るわかりやすさがありますが、珍しい話ではなく、誰かが何度か書いているような感じです。
だからといって退屈ではなく、普通に見られます。
時間のずれが何で起きているのか説明してほしいです。
私の頭の中の携帯?消しゴムじゃないのか・・・“ケ”繋がりで、私の頭の中の毛虫でもいいんじゃないか・・・
本編スタートと同時に携帯着信音を鳴らす不届き者がいたという波乱のオープニング。そんなやつは高田延彦に殴られちゃえ!などという気持ちも成海璃子の等身大の演技と、ほのぼのとしたファンタジーによって消え去ってしまいました。喋るのが苦手な主人公。オモチャのケータイに耳を傾けると、そこには古典落語「まんじゅうこわい」の一節を繰り返す八千草薫の声が・・・聞えません。
終盤になって突然ファンタジー色を強める映画は好みではないのですが、この映画のように最初からファンタジーしている作品は好きです。根底にはモノを大切にする心があり、しゃべりが苦手な女子高生とリサイクルショップで働く聾唖の青年が夢のようなテレパシー能力を持ってしまうことも神様からのプレゼントだったのでしょう。優しさと勇気、それによって希望が生まれ、死んでしまいたいというネガティブな感情も前向き姿勢と変化していく主人公の相原リョウ(成海)。きみは1人ではない・・・いつかは理解しあえる人が必ず現れるんだと、若者たちにメッセージを与えてくれるような内容です。
ケータイによるテレパシー。これに1時間のタイムラグがあることがクライマックスの事件に大きく絡み、もう一人の通信相手である原田さん(片瀬那奈)の存在が大きい。赤い腕時計、赤いテープレコーダー、そしてピアノとオルゴールのメロディ。これらの伏線が悲しくも爽やかなファンタジーという名の協奏曲を奏でているようでした。原作のプロット(知らない)も素晴らしいのだろうけど、無駄な部分が見当たらないほど脚本も優れているのです。
事故のシーンや病室で見守る璃子ちゃんの演技がもう一歩でしたけど、脇役の俳優もよかったし、完成度以上に心に残る映画になったような気がします。最もお気に入りのシーンは、体育館で璃子ちゃんが通信を終え笑顔となったときに、サッと風が吹き、彼女の後れ毛が揺れるところ。この一瞬のこだわりがとてもいい・・・
テーマは深いのに描き方が表面的過ぎるのかな。
設定としては面白いと思うし、全体的によくまとまってはいると思うけど、パンチにかけるのと共感出来ないと感じてしまったのがマイナス。テーマは深いのに描き方が表面的過ぎるのかな。
こんな良い作品だなんて
1リットルの涙で沢尻エリカの妹役だった成海璃子
と小出恵介が演じる障害を持った人物とのラブストーリーアンドファンタジー。
こんなに面白く出来あがるとは~。
途中の変なラジカセもちょっとポイントですね。
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