「偶然と偶像」キサラギ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
偶然と偶像
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タイトルは耳にしていたものの未鑑賞だったため、リバイバルにて。
わちゃわちゃした始まりに笑っていたら、オダが如月ミキの死に疑問を呈し、空気は一変。
天候まで空気を読んだ…かと思いきやコメディも続行。
サスガにうるさい(主にスネーク)と思うことはあれど、登場人物が指摘するのでストレスは薄い。
それぞれの正体が明らかになる中で、緊迫と弛緩を繰り返す展開がどっちにオチるかを読ませない。
警察だとバラす時の小栗旬の表情変化は見事。
留守電の真相あたりは特に、先が読めてるのに勿体つけるので少し焦れったい。
「やっくん」も分かり易すぎたなぁ。
それでも細かく撒かれた伏線が繋がっていく気持ちよさはなかなかのもの。
ファンの愛と本物のアイドル性が悲劇を生んだという結末は遣る瀬ないものがある。
星空に映った家元のロッカーも…
小さな違和感や登場人物がみんな記憶力よすぎたりはあるが、非常に完成度の高い密室劇だった。
それだけにエンドロール後のカットは蛇足。
ドラマCD(声優めちゃくちゃ豪華!)での真相もネットで読んだが、これも不要かなぁ。
それだと芝居が不自然になるし、映画版でそこに繋がる伏線を削除した方が綺麗だったのでは。
演者さんを思えば当然映してあげたいが、作品としては如月ミキの顔も最後まで出さない方がよかった。
沢山笑ったが、「もうちょっと何か…」「無職です」「言わない方がよかったですね」のリズムが好き。
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