「純粋が人を殺す」血みどろの入江 KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
純粋が人を殺す
マリオ・バーヴァ監督初体験。
後々のスラッシャー映画に影響を与えたとされる作品を観ておきたくて、お勉強的なテンションで鑑賞。
入江の所有権を巡って色々な思惑が絡んだ結果、大量の死体が発生するストーリー。
誰が誰で何をしたいのかたまに混乱したけれど、人の欲望の力は強いなと改めて実感できる。
ありがちな殺人鬼モノではなく色んな人が色んな人を殺していく、恐怖は無いけどスリルのある作品だった。
なによりも死体の造形の強さと殺しのバリエーションの豊富さが楽しい。
串刺しに顔面真っ二つに首チョンパに死体にまとわりつくヌルヌルのタコに。祭りだな、楽しいな!
昔の映画独特のテンポでのめり込めはしなかったけれど、オチが強すぎるのでオールオッケー。
いやもう、ただひたすらにオチがやべえのよ。
「衝撃のラスト」を謳う作品はこの映画を見習って欲しい。なんかもう、これ以上の衝撃って無いのでは…?と思ってしまう。
ドロドロした欲や殺意よりも純粋さの方が恐ろしいのかも。こわやこわや。
コメントする