劇場公開日 2007年8月10日

オーシャンズ13 : 映画評論・批評

2007年8月7日更新

2007年8月10日より丸の内ピカデリー1ほかにてロードショー

シナトラ一家にオマージュを捧げた痛快な“ラットパック”映画

映画的な“遊び”が随所にあって楽しい。今度の敵役は「ゴッドファーザー」「スカーフェイス」のムービーアイコン、アル・パチーノ。しかも彼の相棒は「シー・オブ・ラブ」で共演したエレン・バーキン。その彼女に迫る中国人の扮装をし、付け鼻をしたマット・デイモンはどう見たって、「散り行く花」のリチャード・バーセルメスだろう。

ジュリア・ロバーツキャサリン・ゼタ=ジョーンズを敢えて出さず、男たちの犯罪ドラマに仕立てているのがいい。「ひとりが嵌められたら、全員でやり返す」という単純な復讐のプロットのみで物語は展開する。裏切らないことの証として劇中のセリフに登場するのは「シナトラと握手したことがある」。その心意気を受け継いだようなダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)たちの華麗な連携プレイが楽しい。サミー・デイビス・ジュニアが交通事故で左目を失った時、シナトラ一家は全員で眼帯をしてサミーを慰めたという逸話があるが、「13」の仲間たちは、それと同様の侠気と遊び心で結ばれている。要するに、ソダーバーグ監督はフランク・シナトラ一家の面々、いわゆる“ラットパック”にオマージュを捧げているのだ。

シナトラがベガスを歌う「ディス・タウン」が、徹頭徹尾“遊び”に徹した“ラットパック”映画を華麗に痛快に彩っている。

(佐藤睦雄)

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