300 スリーハンドレッドのレビュー・感想・評価
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超絶エンターテイメントの根底に思わぬ政治的メッセージ
古代スパルタ国の闘いを描いたグラフィック・ノベルの映画化。
監督のザック・スナイダーは本作で名を上げ、そのケレン味たっぷりの超絶エンターテイメントの手腕になかなか興奮して見た。
バイオレンス描写、スローモーション、実写とCGを融合したインパクトのある映像世界…う〜ん、「北斗の拳」もこういう感じで実写化出来そうだな、と一人で納得していた(笑)
作品はエンターテイメントだけど、政治的メッセージをうっすら感じた。
この映画が公開された2007年、アメリカはまだイラク戦争真っ只中。
“テロには屈しない!”アメリカの姿が、“侵略者とは断固闘う!”スパルタ国と被って見えた。
まさかこんな政治的メッセージを織り込んで来るとは…。
いや、深読みし過ぎか?
漢のための映画
血湧き肉躍るとは、まさにこのこと。
男達が半裸で槍と盾を持ち、多勢に無勢で立ち向かう。
まるで少年誌をそのまま壮大なスケールで描ききった作品。
全てが大仰で、なんというか濃厚。
スパルタ軍の最期もまるで西欧の教会の天井画のよう。
どの瞬間にも男臭さ、男の考える美麗さ、男のマニアックさが漂う。
漢なら細かいことなど考えず野性のみで鑑賞!
この映画を好きな人も、そうじゃない人も、見ていない人もきっとこのシーンは知っているはず。
THIS IS SPARTAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!
人の記憶に残る強烈なワンシーン。
これこそこの映画が名作である証明だと思う。
とりあえずレオニダスの声にあわせて
せーの!!
THIS IS SPARTAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!
アクションは面白い
筋肉鑑賞用
久々にくだらない映画を観た感じ。
アメコミヒーロー物みたいなくだらない楽しさもなく、シリアスな歴史物であるかのような時代設定ながら、敵のペルシャ軍の描写はほとんどモンスターとダルシム。
戦闘シーンのアクションとCG、あとはマッチョな筋肉を楽しむ作品なんだろう。
そうした映像美を追求しつつも、もう少し歴史物として真面目に作るか、反対に、架空ファンタジーの設定にするか、どちらかにすれば良かったのに。
ある意味ぶっ飛んだ映画です(脱帽)
観てからしばらく経ってからの感想です。まず、ストップモーションとモノトーンに赤の色彩、他の人も書いていましたが雅に映像革命です。肉体の素晴らしさとその迫力が十分に生きている作品です。この作品以降歴史物の作品がずいぶん増えた気がします。そういう意味でこの作品はある意味エポックメーキング的な作品といえるでしょう。個人的にはザック。スナイダー大好きこの後の作品も似たような色合いを駆使していますがある意味彼の看板的な描き方ですね。すばらしい作品。
ある意味、名作になるのだろうが・・・
観客を鼓舞する映画
中世ものはほんと苦手です。
3月というのは、映画が売れない月らしいのですが、これまでの記録を塗り替えるほどの2007年の大ヒットとなったこの「300(スリーハンドレッド)」。1週間で1億ドル稼ぎました。
内容はペルシャ王国がスパルタ国まで侵入してきたがために300人で30000人の軍勢と戦うという有名な話らしいです。(私は知りません。世界史とってなかったので)それを漫画化したものの映画化です。とても期待して見に行きました。しかし・・・・。確かにおもしろいっす。映像もすごいきれいです。2時間あっというまっす。でも・・あまり好きではありませんね。ロードオブザリングとか、グラディエーターとか剣と盾の世界のお話って日本人にはあまりなじめないような気がするのは僕だけでしょうか?
それと、多分、原作好きな人はきっと大喜びなんでしょうが、シン・シティといっしょで限りなく白黒に近いカラーで、漫画の世界っぽくしています。ああ、このアングル、漫画っぽいよな、というのが随所に見られます。そんなにこだわらなくてもいいんじゃない?とも思うのですが・・・・。全編、ブルースクリーンの前で取ったと言うシン・シティと同じ方法で望んだこの映画ですが、これからもこういう映画が増えるんでしょうね。ちょっと飽きてきました。
とにかく、アメリカ人はこの手の中世、剣と盾という話が大好きなんだな、ということを再認識させられました・・・。
ダンサーが舞うごとく、戦いのシーンに美を感じさせてくれました。
く特攻隊をテーマしたのが『300<スリーハンドレッド>』です。しかし、『俺は、君のためにこそ死ににいく』比べてチープな悲壮感、お涙頂戴シーンがなく、全編かっこよく、映像的な様式美にあふれた作品です。
「シン・シティ」のフランク・ミラーによる劇画が原作というだけに歴史考証よりも、ペルシアの大軍勢100万を、手勢わずか300で迎え撃つ痛快さ、意外性をとことん追求したエンタ作品といえるでしょう。実際のテルモピュライの戦いではギリシャ全土から5000名が集結していたと言われております。
そう言う事実よりも。この作品で大切な点は、明らかに勝ち目のない戦いになぜスパルタの男たちは出て行くのか。その理不尽ともいえる一点の展開をいかに観客に納得してもらえるかが鍵であったと思うのです。
そこに日本軍の特攻隊のような犬死にでない大きな目的があり、そのギリシャの大儀に向けての行軍であったことが描かれることによって、ストーリーに説得力が出ていると思えました。
またこういう大規模戦闘の映画では、とかくごちゃごちゃしがちで、大軍団のぶつかり合いのシーンでは何が何だか分からなくなっている作品が多いですね。特に角川監督にもの申したい。「蒼き狼」ではそれがかなりひどかったのです(^^ゞ
その点この作品では、大軍同士の激突でも個々の戦闘をピックアップして描いています。だからスパルタ兵の戦い方が非常によく分かります。この結集戦法なら、どんなに大軍勢でも倒してしまうかなと思えるほど、よく描かれているのです。これを引いて見せても何が何だか分からなくなっていたことでしょう。さらに常に被写体から適度な距離を保って、個々のスピードある動きをよく捉えていました。時折スローモーションも取り入れていることで、かえって速さを感じさせますね。
「映像的な様式美」ということを持つと詳しく言うと、戦闘シーンにおいてジェラルド・バトラーをはじめスパルタ兵士の肉体美が非常に印象的なのです。まるでダンサーが舞うごとく、戦いのシーンに美を感じさせてくれました。でも、スパルタ兵は史実では重装歩兵であったそうなのです。それをあえて上半身裸の軽装に変えたことで肉体美を表現できたことは特筆ものです!
バトラーなんて、「オペラ座の怪人」の怪人役や「Dear フランキー」のニセ父親役を見ていた人なら、この作品のレオニダス王役のムキムキマンぶりが信じられないでしょう。
そんなわけで、腹筋フェチの女性には必見でしょうね。
「者ども死ねや」…
…というのは司馬遼太郎の小説でよく出る玉砕時(もしくは奮戦時)の台詞だが、まさにそんな映画。名高い「テルモピュライの戦い」をCG合成の長所を生かしてド派手に大風呂敷を広げて描いており興奮する、と言うよりは笑える。結構史実に沿っておる点もポイントが高い。
役者の芝居も大仰で雰囲気にピッタリ。特に王役バトラー、敵王ロドリゴ、悪議員ウエストの大芝居には笑わせてもらった。
残念なのはヒロインの民主主義演説の辺りがくそ真面目で退屈な内容であること。無茶苦茶なスパルタ式民主主義を現代風に誇り高く謳うシーンにはズレたものを感じる。これじゃあ思って無くても政治的意図だと深読みさせてしまっても仕方ない。
よくできているよね
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