劇場公開日 1954年2月23日

「【名匠、ビリー・ワイルダーが製作・監督したナチスドイツの捕虜収容所を舞台にした異色ドラマ。誰が内通者かが明らかになる過程はハラハラしながらも面白いです。】」第十七捕虜収容所 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【名匠、ビリー・ワイルダーが製作・監督したナチスドイツの捕虜収容所を舞台にした異色ドラマ。誰が内通者かが明らかになる過程はハラハラしながらも面白いです。】

2024年1月16日
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■第二次大戦中のドイツの第17捕虜収容所第4キャンプ。
 ここにはアメリカ空軍の軍曹ばかりが集められていた。
 ある時、2人の捕虜が脱走を試みるが射殺され失敗する。
 捕虜たちは、セフトン(ウィリアム・ホールデン)を密通者として疑いだすが一方、皆ははセフトンが斡旋する品々の恩恵もこうむっていた。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・前半、イキナリ脱走しようとした軍曹二人が”待ち構えていた”ドイツ兵により射殺される。

・そこから、巻き起こる”誰が内通者であるか”と言う疑惑。

・セフトンの孤立して行く姿にハラハラするのであるが、彼は自身が密通者でない事を判っているために”敢えて”密通者を炙り出す行動を取るのである。

■密通者はドイツ兵であるプライスである事が明らかになるシーンは、ナチスドイツの非情さを描いている。
 彼は”私は、ドイツ兵だ!”と叫びつつ、同じドイツ兵により射殺されるのである。
 一方、そのすきを見て捕虜収容所第4キャンプを抜け出すセフトン達の姿。-

<ビリー・ワイルダーの、所謂ラヴ・コメディを数作観て来たものに取っては、驚く舞台設定と展開であるが、改めて彼の巨匠の作品の幅の広さを感じた作品である。>

NOBU