「なんて夢のある話だろう!!」レミーのおいしいレストラン yujiさんの映画レビュー(感想・評価)
なんて夢のある話だろう!!
ピクサーの作る映画には、毎回感動させられます。
今回のこの映画は、料理とネズミという意外というか相反するものを一つにし、ネズミが料理を作るというストーリーを構想したことに拍手を送りたいと思います。
私が最も、良かったと思うところは、人間を中心に描くのではなく、あくまでも人間はわき役で、レミーが料理を作るということにこだわったところだと思います。そこに、こだわることによって、ネズミが料理しているということを、ある場面においては、バラさないといけなくなってしまうのですが、そこをあえて料理の批評家に見せることにより、拒絶するのではなく、ネズミをシェフとして、認めさせるということをやってのけたところにあると思います。
ただ一つ、お店のオーナーとなったリングイニが試練を何も乗り越えてなく、棚から牡丹餅で成功している点があまり観ている方としては、不満な部分だと思います。何もせずにグストーの息子だからってことで、お店を持ち、レミーに助けてもらい、コレットという女性と恋仲になり、終いには、レミーとそのネズミたちに料理を作ってもらい、自分はウェイターになるというあっけにとられる展開。決して、ウェイターというものが、シェフより劣るとは言ってませんが、あんなに料理というものに、間接的にではあるけれども携わっていたのにもかかわらず、どう作ったかを全く覚えてないというところが、この人本当に何も考えてないんだなぁとガッカリしてしまいました。
唯一、リングイニを褒めてあげられるのが、先ほども言ったが、自分が作ったのではなく、レミーが全部作ったんだと正直に言ったところだけど、そこも自分も料理をレミーから(自主的に)教わり、自分で作れるようになるという成長の過程を経て、批評家を認めさせたうえで、実は・・・という展開にして欲しかったです。
それはそうとして、最後のハッピーエンドで終わりよければ全て良し!と思えてしまいました。そのくらい、全体的にストーリーが良かったと思いました。
とりあえずラタトゥーユ食べたい!!(笑)