「『ハムナプトラ』も『ナショナル・トレジャー』もここから始まった・・・」インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 モウリさんの映画レビュー(感想・評価)
『ハムナプトラ』も『ナショナル・トレジャー』もここから始まった・・・
5日代々木体育館試写会にて。世界での興行収入が5億ドルを突破しただけあって、老若男女、気楽に安心して楽しめる作品だと思います。子供を連れて行くにはもってこい、今年の夏の興行収入は「インディ」と「ポニョ」が張り合うのでしょうが、何を見ればいいか迷っている方にはオススメしたいと思います。
本作を見て新めて思ったのは、27年前に作られた「レイダース」の作品の出来が素晴らしく良かったこと。つまり、「レイダース」を当時に見たとき以上の興奮の感動が本作で得られるかどうかは疑問です。2作目の「魔宮の伝説」の出来はイマイチですが、本作の私の評価はどちらかというとそちらに近い気がします。勿論、現在公開されている他の作品と比較すれば二重丸の合格点!ただ、本作が気の毒なのは、過去の作品が素晴らしすぎる(*「最後の聖戦」も面白かった!)のと、スピルバーグ&ジョージルーカスに対する観客の要求が、目が肥えてきたために益々高くなってしまっていることです。「スピルバーグ&ジョージルーカス」はその名前だけで既にブランド化してしまっており、多少のことでは観客は満足しない。これは宮崎作品についても同じことで、監督が好きで過去の作品に思い入れがあればあるほど、新作には辛口になるようなものです。
来週から旧3作がテレビで放映されるとのことなので、見ていない方は勿論、はるか昔に見た方も見直しておくとセリフの楽しさが倍増するかと思います。しかし、ハリソン・フォードは老けた・・・、65歳で戦っているのだから見上げたものですが、次回作を作るならばジョージ・ルーカスも急いだ方がいいかもしれません。
余談ですが、昨夜の試写会会場の入り口が駅に近い原宿口ではなく渋谷口にした点はいただけない。どうでもいいような十数人の3流セレブを迎える為にわざわざセットを原宿口に組み、6000人の観覧客をそこから10分弱かかる裏手の渋谷口に回すとはどういうことか?雨の中、来てくれた客に対する敬意や客の導線、利便性も全く無視、そこにはホスピタリティーのかけらも無く、22時を過ぎた雨の中、非常に不愉快になったのは私だけではないと思います。映画会社には猛省を促したいと思います・・・。