劇場公開日 1991年3月21日

「哀しきヒーロー。設定が良い。」ダークマン きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0哀しきヒーロー。設定が良い。

2019年4月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

wowowの発掘良品にて。リーアムニーソンのヒーロー役は珍しいのでは、と興味を持って鑑賞。発掘良品で紹介されている作品は結構好きなものが多いです。まさに宝物を発掘したような気持ちになって、作品への特別感が増しますね。

主人公が研究者だとか、マスク崩壊までの時間制限だとかの設定が好きでした。陰でスッと動いてコートの裾が翻るような描写も格好いい。

ダークマンの容姿も凄くツボ。バタバタした感じの動きもたまらなかったです。声のしゃがれ具合も素敵。『ウォッチメン』のロールシャッハを思い出しました。
高台の謎の像の間で闇に佇むカットもめちゃくちゃ絵になっていました。

ダークマンのその名の通りダークヒーローな雰囲気も好きなのですが、恋人に今の自分を受け入れてもらえるのか葛藤したりと、切ない描写も素敵でした。

敵もみんな悪役らしい悪役で清々しい。指のあれが印象的でしたね。マスクを被った主人公と鉢合わせる展開もハラハラするとともにコミカルさも感じさせて、おもしろかったです。

アクションシーンは迫力があり、バトルの演出も凝っていて楽しめます。サムライミ監督が後に撮る『スパイダーマン』を彷彿とさせるシーンもありました。ラストバトルの舞台もクライマックス感があって好き。

演出に古さもありましたが、逆にその古さによってクセになるようないい味が出ていました。
ダークヒーローならではのほろ苦さ、哀愁が漂う幕引きも良かったです。

きーとろ