コマンダンテ
劇場公開日:2007年5月26日
解説
「プラトーン」「7月4日に生まれて」で2度のオスカーを受賞し、最近では「ワールド・トレード・センター」などを世に送り出してきたハリウッド屈指の社会派オリバー・ストーン監督が、アメリカと国交を持たぬ隣国、キューバの最高指導者フィデル・カストロに1対1のインタビューを挑んだドキュメンタリー映画。同志ゲバラとの別離から、62年のキューバ危機、そして謎に包まれた私生活まで、カストロ本人の口から語られる。
2003年製作/100分
原題:Comandante
配給:アルシネテラン
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2019年12月17日
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鑑賞方法:映画館
オリバー・ストーン監督が自らキューバに降り立ち、3日間に及ぶインタビューを敢行。アメリカでは上映を拒絶したという問題作です。インタビュー内容は女性関係や子供のことなどの私的なことから、アメリカとキューバの関係やソ連との関係、そして革命同士であったチェ・ゲバラのことなど多岐にわたります。アメリカ人のオリバー・ストーンが襲われるとか、カストロに嫌われたりすることはないかと心配もしたのですが、意外と親交を深めたようだ。「ブッシュが来たら歓迎する」という言葉にも彼の優しさの一面が読み取れる。
最も興味深い内容はキューバ危機の真相でしたが、アメリカの一方的な情報操作の影響か、カストロの口から出る言葉は意外なものばかり。ちょっと考えれば、いくらソ連との繋がりがあろうとも小国であるキューバがアメリカを先制攻撃することなんて考えられない(ソ連がけしかければ別だけど・・・)。また、ケネディ暗殺事件に意見するときは、的確であると同時に、オリバー・ストーンがわが意を得たりといった雰囲気になったところが面白い。カストロも『JFK』を観たのだろうか?
黒人や貧困層を救済することに力を注いだカストロ。キューバの国政や、選挙制度がないこと、留学生の授業料が無料だとか、知らないことが多かった。社会主義国として成功している数少ない国キューバ。アメリカのすぐ近くにあることもあって、社会主義・共産主義を敵視するアメリカにとっては都合の悪い内容・・・こんな映画が公開されちゃ、敵国がいなくなっちゃうかもしれませんもんね。
カストロの人物像もキューバの知らなかったこともよくわかった・・・という印象がほとんど。インタビュー内容や映画の構成としてはそれほど面白くない。それでも、ぜひ多くのアメリカ人に観てもらいたい!と思ってしまうドキュメンタリー映画だ。
延々と続くインタビュー。
まったく工夫のない構成。
本人の言葉に同時通訳の声がかぶさって、字幕が常に妙なタイミングで出ているような感覚に襲われる。眠気をこらえるのに大変だった。