「これが現実」ホテル・ルワンダ naoさんの映画レビュー(感想・評価)
これが現実
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「ニュースを見てもみんなこわいねって言ってディナーを続けるよ」
この言葉が一番ぐさりときたかもしれない。
まさにその通り。私たちにはなにもできない。
このような卑劣な大虐殺。
誰が悪いわけでも良いわけでもない
というよりなにが悪くて悪くないのかもわからないようなもの。
私はこの事件をこんな映画で客観的にしか見ることができない。こんな経験をしたこともない。
これはフツ族もツチ族も双方になにかしらの想いがあったのは確かで、でもこんな悲惨な事態になってしまったのは、自分の想いで動かなかった人間たち。みんながやるから私もやる。そんな流れでこんな人を殺してしまった人たち。近隣国で見て見ぬふりをしていた政府の人たち。
でも、
もし助けたら自分が死ぬ。
そんな危機に陥ったら、こうせざるを得なくなるのかもしれない。そんな流れを作った大衆にも問題がある。でもそれはどうしようもないことで、物事の流れがそうなってしまった。
しかし、それに反して自分が死んでもいいから大切な人を守ろうとする人もいる。そこまで大切な人がいること。この勇気が全ての人に備わってるわけではない。
どちらが正しいわけでもなく。
人は思っている以上に悪く、
人は思っている以上に良い。
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