シャンドライの恋のレビュー・感想・評価
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ベルトルッチ監督が描く美しい恋愛映画
ベルナルド・ベルトルッチ監督による繊細で温かい気持ちになる恋愛映画。
アフリカで夫が教壇から連行されたことから、イタリアに亡命して、ピアニストのキンスキーなる男性の家で住み込み女中として働くシャンドライ。
するとキンスキーはシャンドライを愛し始めて結婚を申し込むのだが、シャンドライに夫がいることを知るキンスキーだったが……という映画。
全体的に会話があまり多くない映画なので、場面の流れとか雰囲気で物語の背景を察する必要があるが、わりとスッと入って来る物語展開。
また、さすがベルトルッチ監督なので、全編にわたって、映像が美しい。スローモーション、レコードの音飛びのような画面の微妙な省略によるスキップ的映像、らせん階段をなめるように追って映す映像の素晴らしさなどなど、ほんとに美しい!
亡き叔母から家などを相続して裕福なはずのキンスキーだが、途中から徐々に部屋の中の彫刻が減っていき、グランドピアノまで……この意味を知るとき、とても感動させられる。
ベルナルド・ベルトルッチ監督の見事な映画のひとつ。
感覚的に理解
会話が少ない映画だった。言葉によって説明されることは少なかった。ひたすら、二人の行動と、あとは目の動きとか表情を食い入るように注意深く見ることになる。そうしているうちに、映画に仕掛けられた?独特の雰囲気に飲まれていく。
二人が何かにつけ対照的なオーラを放っているのがおもしろかった。それぞれがお互いを引き立てているようにも思える。
全く異なる糸が織りなす見事な織物のように、異質なものがいつの間にか融合してひとつになる。
自ら足りないものを直感的に補おうとするなら、そうなるのは自然
の流れなのか。ピアニストは必要なものを直感的に確信していた。
たしかにこの二人は、意外に、一緒にいたほうがバランスがいいように思える。
ところで二人はどうなるんだろう?このままでは不倫となり結婚できない。このあと、煩わしい事が色々待ってそう…でも、そこはどうでもいいかな…
感覚的に印象に残る映画だった。
ベルトルッチの様式美
遠く離れた夫を想いながらも自分の将来を見据えて順調にも映る彼女の生活。
序盤、アフリカ民族の音楽に歌が印象的でもあり、それとは対照的に流れるピアノの音色。
急に怒り出したりトウモロコシや果物を貪り食う姿など情緒不安定にも感じられる彼女の心情はラストまで解らない。
夫を受け入れてしまうことによって今の生活が変わってしまう恐れ、酒の力を借りたようにも思える結ばれ方など彼女が取る結末は?
どちらにしても罪深い女性に思えてしまう。
階段の昇降、そして涙と失禁
アフリカで夫を刑務所へ連れていかれ、ローマで住み込み家政婦をしながら医学生をしている女。その雇い主のイギリス人の音楽家の男。最初は男が女に恋をする。そして、男は気持ちが昂ぶりプロポーズまでしてしまう。
女からすれば、自分がここで働きながら勉強をしている理由も知らず、彼女にはさっぱり分からない西洋音楽をピアノで弾いているだけの男から、いきなり愛の告白と結婚の申し込みなどされても当惑するの当然だ。二人の置かれた状況の違い、そのことへのお互いの理解の欠如。
しかし、映画はこのシーンの他には、登場人物の感情を直接的な言葉で表すことがない。そして、この説明的なシーンも要らなかったと思わせるほどに、台詞を抑制した映像だけで登場人物の心情を表現している。
それにしてもシャンドライ役のサンディー・ニュートンを、ここまでやるかと思うほど、フェミニンな被写体としてカメラがとらえるのはどういうことだろう。ときに快活でチャーミングな女子学生、ときに匂い立つエロスを放出する人妻。男が女に求めるものをステレオタイプとそしられることも恐れぬほどに見せつけるのだ。
アフリカから文字通り裸一貫でヨーロッパへ勉強の為にやってきた女。裕福だった叔母の遺産で生活している男。
どうやら自活することは難しそうなその男が、叔母の遺産を切り売りして工面した金の使い道は、女の夫をアフリカの刑務所から釈放するというもので、ついには商売道具のピアノすら手放す。
反対に女は苦学の末、医学部の卒業が決まる。そして、自分を愛した男がなけなしの金をはたいたおかげで、夫はアフリカの刑務所から釈放されて、ヨーロッパの地で再会がかなうことになる。
映画の中では、男と女が住む家のらせん階段を、昇ったり降りたりするシーンが繰り返しでてくる。最上階に住んでいた男は家財を失うことで階段を降りることになる。下の住み込み部屋の女は晴れて医師への道が開かれ、一度は失った夫との再会が約束されることで階段を昇りつめることになるのだ。
何も持っていなかったはずの女は今や、人生で得られるものをいくつも手に入れた。もはや、彼女は男の愛欲の対象にしかならない存在ではなく、自分の意志で人生を選び取ることの出来る人間である。ベルトルッチの愛撫するようなニュートンの撮り方はここで大きな意味を持ってくるのだ。
早朝、ローマに着いた夫が鳴らすブザー。それを聞いて男のベッドで流す女の涙は、夫が軍に連行されたときの失禁のシーンと対をなす。心から愛する男との別れはどちらのシーンなのか。観客にその問いを投げかけて、映画は幕を閉じる。
Eワトソンが「ベルトリッチ監督作品なら脱いでもいいわ!」と言ったとか・・(コチラ俺には理解できなかったが、名作の薫りはするな・・)
ベルナルドベルトリッチ監督?
初見な方だけど・・著名な方なのね?
(追記】ラストエンペラーの監督!!!?)
何でも・・
作品中で無名女優を脱がせ、必ずスターダムに押し上げるのだとか?
↑ちょっとゲスな言い方だけど・・そうらしい。
(※だからエマも脱ぎたがったか???
しかし・・彼女も・・見せたくない!脱いじゃいけない!て想いと・・
この美しさ!見て!て狭間で揺れてんだろな・・)
はッ(+_+)!!!
脱線しましてヽ(^o^)丿
はい。コチラ・・
約15年前の映画です。
この主演女優さんはこの後Mi2でTクルーズと共演してます。
そう。あの女優さん。
本作では・・
アフリカ系女性の方独特の?匂い立つエロスを漂わせています。
自転車漕いでるだけで・・
床掃除してるだけで・・
医学の勉強してるだけで・・
電車乗ってるだけで・・
↑かなりエロいんです。
正式に言うと、カメラワークや見せ方が・・それとなくエロいんですよネ???
ネタバレ風?につながるので何も言いませんが・・
作品はゆっくりゆっくり流れて行きます。
音楽と風景と共に・・
俺の観劇時のテンションが、この作品とマッチしてなかったみたく・・
タイトル通り・・俺には理解できなかったが、名作の薫りはする/てレビューになっちゃいますけど・・
官能的で詩的な作品なのでは???
ブラックダイヤモンドていうアフリカ系女性を賛美する表現・・(悪い意味で使われたりもするらしいいが・・)
↑良い意味であてはまります。
ゆっくりじっくり見るにふさわしい・・(娯楽大作でなく)芸術作品ですね(*^_^*)
星☆評価は・・
DVD新作基準で(*^^)v③(旧作基準なら間違いなく④)
DVD買う度 ◎◎◎◎◎
モ1回見たい度 ◆◆◆◆
おすすめ度 **(映画経験値は高めの方向けかも?)
デートで見る度 ◇◇◇◇◇
観た後の行きたいお店】
アフリカンなカフェ?かホテル最上階のピアノラウンジ・・。
観た後の飲みたいお酒】
シャンパン!!!
もう一度書きますが・・
官能的で詩的な映画かも?・・です⌒(^O^)⌒♪
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