ストレイト・ストーリーのレビュー・感想・評価
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ただただ美しいロードムービー、自分にはまだ早いかも。
デビッドリンチによるアメリカの風景も人々も美しい映画。古き良きアメリカといった感じ。
もっと年齢を重ねてから見たら、感銘を受ける事も多い映画かもしれないが、今の自分にはまだ美しい映画でしかない気がした。
まさに“ストレイト”ストーリー!
「まっすぐなお話」ではなく、「ストレイトさんの物語」です。
白髪に白ヒゲのアルヴィン・ストレイトは73歳。
いつも白いテンガロンにジーンズ&ネルシャツ。
腰が悪くて歩く時は両手に杖。
視力も落ちてきていて、その他にも体は持病(予備軍)の総合商社状態。
雷雨が好きで葉巻の似合う愛すべき田舎のオジイです。
10年来会っていない兄のライルが脳卒中で倒れたという知らせを聞いて
時速8kmのトラクターに乗って500km先のウィスコンシン州へ旅立つという物語。
そして始まる旅路の途中で出会うあたたかい人たちとの触れ合い。
これがこの映画の全てといってもいいです。
オジイのフィルターを通して観る者が出会う様々な人間模様は
小さなエピソードの集合体のなかをオジイのトラクターでゆったりと通り抜ける感覚。
外見から一目で危険のない人懐っこさがにじみ出ているオジイのキャラクターには
誰もが警戒することなく心を開いて近づいてきます。
そしてオジイもまた積み重ねてきた人生の経験から色々なストーリーを語りかけます。
説教臭い語り口ではなく、純粋に経験談として語られるストーリーは誰しもの心にストレイトに響く。
それはもちろん見ている側も同じ。途中途中で心にじ~んとくるお話の数々…。どこまでもイイ空気です。
全編を通して映し出される広大なトウモロコシ畑の中を地平線まで真っ直ぐ伸びる1本道。
夜ごとにキャンプファイヤーの傍らで仰ぎ見る星空は、僕らの知っている夜空の何倍もの星の数…。
どこにも寄り道せずに真っ直ぐ目指す兄の元…
もういい加減クドくなってきましたね(笑)
そうです。冒頭では「まっすぐなお話」ではなく「ストレイトさんの物語」としましたが
作品全体を流れるテーマがまさにストレイトストーリーなんですね。
この作品を観るにあたって批評や評価なんてものはもうどうだっていいんです。
純粋にいい時間をゆったりと過ごせる最高のロードムービー。
ラストのあの空気に言葉は必要ありません。
DVD買います!
※他サイトより転載(投稿日:2008/03/15)
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