劇場公開日 2000年3月25日

「2000年」ストレイト・ストーリー crisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.52000年

2024年7月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2000年の映画か〜なるほどね〜その雰囲気も良かったんだろな〜
2000年ぐらいの「便利さ」「不便さ」くらいが、映画やドラマにしても味が出る時代だと思う。
現代だと、便利になりすぎて味が出にくい。というか便利で早くて物語が生まれる前に個人で解決しちゃう。スマホで大概のことが解決しちゃう。

あのコード付きの固定電話も、スマホだと、な〜。
かといって今あえて固定電話使うのは不自然だし。

アメリカでも田舎の方とかではきっとまだアナログ文化が根付いてたりするんだろうけど、あの現金を確認したり、借りた電話の子機の下に現金を数枚置いていたり。クレジットカードや電子マネーだと味が出ないし、スマホだと電話借りる必要もないし。

そしてスマホ持ってたら、Google Map使っちゃうだろうし。
おじいさんなら現代でもスマホ使わず同じような物語になるかもだけど、
今、若者が同じように旅することは難しい、というか努力が必要だろな。
(スマホを置いて旅する!とかの決意が必要)

なんか、発展して知れる世界はとても広くなったけど、
狭くてもいいな〜と、情報量の少なさに安心と憧れの気持ちがどこかある。
それも、"自分だけ"世界や情報が制限されてるってことじゃなく、みんな、全員が同じような情報収集レベルで生きてる、っていうこの時代が羨ましい。

草刈機は遅いけれど、遅いからこその良さがあるって最近自分も散歩をしてて気づいたことだ。
目的地に早く着くってことが「移動」の正解だと思ってたけど、最近、「早く着いてどうすんの?」というか。早く着くとあっけなかったりする。なんか、物語が早く展開しすぎる、というか。
そこまで急いで、そのあと別に何かしたいわけじゃない。
最近は、目的地よりも、移動中の方が楽しい。目的地はおまけ感覚。

この映画はセリフが少なく情景を映すシーンの方が多いけれど、私はそういう映画、好きだ。ぼーっと、思いを馳せられるというか。瞑想に近いというか。寝る前にこの映画を見たけど、よかったな〜。

最後のシーン
兄と会った時も、言葉少なく、表情で語る感じ。良かったなあ。

cris