エリン・ブロコビッチのレビュー・感想・評価
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観ていられない?!
キレやすい性格で人生を台無しにしてしまう。また変な男を愛してしまう。PG&E社に潰されてしまう。子供達が危険な目に合うかも。エリンが折角集めた署名が鍵もかけない車内から奪われてしまう…。リチャードは相手方のスパイなのかも?等々。
色んな妄想とドキドキが絡み合いすぎて、途中で何度も観るのをやめようと思った程。これが「実話」だとの一文で、よりリアルに不安が胸の奥で広がったせいなのかもしれない。
でも、結局のめり込んで最後まで観てしまったのは、ジュリア・ロバーツの美貌と演技の賜物。
また腹を抱えて笑ってしまうジョークが、センスよく散りばめられていて、この映画の良さをひきたてている。まるで爽やかな山椒のようでもあった。
そして、何という結末!!
見終わって検索すると、この会社は倒産したという記事を見つけた。実話の2人の活躍に拍手、拍手、拍手。
実話ベースっていうのが凄いですね。
法律家でないにも係らず、大手企業から多額の賠償金を勝ち取った女性の闘いを描く物語。
実話を基にした作品のようです。
流石にオスカーを獲っただけのことはあり、ジュリア・ロバーツの魅力満載の映画です。自由奔放で、豪快で、常識の斜め上を超えていく主人公を、見事に演じ切りました。
映画は、大企業との法廷闘争をメインストーリーに、主人公の心の成長も描き物語に深みを与えます。生活に困窮した主人公が、偶然得た法律事務所での仕事。依頼人の窮状に同情し、その依頼人の信頼に自らの存在意義を見出すストーリーは、男性の私にも強く共感を感じるものでした。
ただ、大手弁護士事務所・・・特に女性弁護士とのやり取りは、少々やり過ぎに感じます。
確かに女性弁護士はエリート意識を感じさせる嫌味なキャラ設定でしたが、決して「悪」の設定ではなかったはずです。その彼女に癇癪を起こし喧嘩を売っているシーンは、観ていて気持ちが良いものではありませんでした。
映画では、女性弁護士は依頼人達の信頼を得ることが出来ずに、惨めな立場に立たされてしまうのですが、それにカタルシスを感じるよりは気の毒に感じてしまいました。
主人公側から謝罪和解することで、主人公の成長軌跡を見せた方が、映画としては深みが増したように思います。
やや恋人とのストーリーが冗長であったことも含めて、私的評点は4にしました。
公害訴訟秘話
公害訴訟という重いテーマながら主人公の見掛けや下品な言葉遣いからは想像できない卓越した調査力、正義感とのギャップがエンタテインメント性となりユニークな社会派ドラマに仕上がっている。
ジュリア・ロバーツはこの役でアカデミー主演女優賞ほか多数受賞、上手さは誰もが認めるところだし、筋書きをなぞってもしょうがないのでエピソードを集めてみた。
映画化のきっかけが面白い、プロデューサーのマイケル・シャンバーグの妻がかかりつけのカイロプラクティックの整体師から同じ客のエリン・ブロコビッチの偉業の話を聞き興味を持ち、夫婦で企画を練ったらしい。エリンは100,000ドルで映画化を承諾、この映画は99%事実と言っている。
1%は何だろう、エリンは失読症という難病だったらしいので水道局での証拠探しは怪しいかもしれない。ウォルト・ディズニーやスティーブ・ジョブスもそうだったらしいが高いコミュニケーション能力や独特のひらめきがあるらしい、映画でエリンが634人の原告の症状や電話番号を記憶していたことも特徴かもしれない、読むのが苦手なので聞いたことはすべて覚えるように習慣づいていたという(IMDbのFAQより)。
PG&E(Pacific Gas and Electric Company)社は実名、クロム公害の他にもパイプライン爆発事故や送電設備不良で数回の山火事を起こしたことで何度も損害賠償責任を問われ事実上経営破たんしているいわくつきの会社である。
バイカーの怪しい彼氏は脅迫者から守るボディーガードかとアクションシーンを期待したが子守役とは当てが外れた、映画化の後、最初の夫やバイカーの彼がエリンを脅迫したかどで刑務所に入れられたというからつくづく男運が悪いのですね。
実話だからすごい
嘘みたいな本当の話!!!
世間から偏見で見られがちの谷間にミニスカの派手なスタイルに無職、離婚歴2回の3人子持ちシングルマザーが、弁護士事務所にて汚染について暴いてくお話しです。
しっかり一人一人と向き合った彼女の行動力が全てにつながったと思いました。
全員の話を親身に聞いて、番号も即座に言えるシーンなんかはスカッとしましたね。
舐めて協力してきた弁護士たちがタジタジなのもいい気味でした!
こうやってしっかり向き合う人がいるからこそ、悪が暴かれていくんだと思いました。
こんな人がたくさん増えると、救われる人も増えますね。
お金のためだけに動く弁護士も世の中にはいると思いますが、こうして人のために本気で動ける人は世の中にどれほどいるのだろうなと思いました。
新しく出会った彼にも見放されかけたけど、最後には戻ってきてくれてハッピーでした。
ラストでボーナスカットと見せかけて、アップの値段をあげる社長も粋でしたね。
素晴らしいいい映画でした。
母たる女性の正義感
何度目の鑑賞か既に不明。
昔から何度も繰り返して観ている良作。
エリンは優しく正義感に満ちた女性。
でも学歴がなく、チャンスを掴めず、人生が上手くいかないまま挫折感と焦りに負けん気の強さが相まって、誤解もされやすくて見ててハラハラするほど。
そんなときに藁をもすがる思いで入った事務所で、何となく無難に仕事をするのではなく、内なる正義感に突き動かされ、周りと衝突しながら奔走しまくる。
この真っ直ぐさは何だ。この真剣さと集中力は何だ。
…働くとは何だろうか。
みたいなことを楽しく突き付けてくる。
劇中のご本人登場なども粋な演出で、とても素晴らしい大好きな作品です。
マイナス0.5点は、あまりにも他者に攻撃的なので、ちょっと共感しかねる点。
自分事と捉える会話力
突き進んでいくエリンブロコビッチが実際にやっているのは、被害者に寄り添い疑問が消えるまで話をする地道な作業。疑問は、会話を自分事として捉えていないと湧いてきません。
仕事としてとか、損得で会話の仕方を変えてしまう人にはなし得なかった功績で、当たり前のように思えて大人になると多くの人がしない事を、エリンブロコビッチはできたからこその結果だと思いました。
ストレートで、駆け引きなし。カッコいいです。
対立する堅物女弁護士役のベアンコックスが、トゥーウィークスノーティスのヒューグラントのパーティーシーンにはドレスアップして一瞬出ていました!
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