パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト : 特集
当面は3部作だが、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは6部作も考えているという「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ。3部作が2つで全6部作の構成といえば、ご存知「スター・ウォーズ」の壮大なサーガを思い起こさせるが、実は「パイレーツ~」は海賊版「スター・ウォーズ」だった!?(文・構成:編集部)
「パイレーツ」、一皮めくれば「スター・ウォーズ」
なんと「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」は「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」だった! その兆候はあった。「パイレーツ」シリーズが「スター・ウォーズ」の後釜を狙っているらしいという噂が出現したのは、予告編でジャック・スパロウが火あぶりになるシーンが公開されたとき。この構図がハン・ソロがイウォークたちに捕まって火あぶりにされそうになるシーンにそっくりだったことから「もしや?」という噂がネットを駆け巡り、製作総指揮のジェリー・ブラッカイマーが「6部作になるかも」発言をしてからは「やっぱり!」と言われてはいた。が、まさかここまでそっくりだとは!
なるほど、考えてみればもともと、ジャック・スパロウ/ウィル/エリザベスの関係は、ハン・ソロ/ルーク/レイアの関係にそっくり。キャラ設定はもちろん、主人公よりもサブキャラが人気者になったところもまで同じだ。さらに今回、ウィルの父親が登場することは、かなり早くから発表されていた。ダース・ベイダーがルークに言う「私がお前の父親だ」のシーンがあることは明かされていたのだ。そして、「2」「3」が同時撮影されたことから、「マトリックス」と同じ「次作に続く」方式になるだろうとも噂されてはいた。だが、これらの前知識を踏まえて見ても、びっくりするほど数多くの類似点が登場するのだ。
まずそのキャラ設定のそっくりぶりは、下の対応表をチェックしてほしい。また、ドラマ面でもウィルと父親のドラマは「スター・ウォーズ」とネガポジ関係だし、今回の悪役、デイビー・ジョーンズ船長の過去の悲恋は、ダース・ベイダーの若き日の悲恋を思い出させるもの。小ネタでは、イウォークたちにC-3POが神と間違えられるシーンにそっくりな場面も登場する。そして、スパロウ船長の愛船ブラックパール号の持ち主が移り変わっていくのも、ハン・ソロの愛機ミレニアム・ファルコン号の境遇に似ているではないか。
ここまでくると、そこまではやらないだろうと思いつつ、「ひょっとして、ウィルとエリザベスは双生児? だから結婚式が阻止された?」なんて気にもなるのだ。
こうなった以上、第3作「パイレーツ・オブ・カリビアン/アット・ワールズ・エンド」は「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(旧題:ジェダイの復讐)」を踏まえているとしか思えない。となると、スター・ウォーズ世界の人気キャラ、ボバ・フェットに相当するキャラが登場するはずで、それがチョウ・ユンファ演じる海賊サオ・フェンなのか? かねて噂だったローリング・ストーンズのキース・リチャーズがついにジャック・スパロウの父親役で出演することが決定したが、これがオビ=ワン・ケノービか? などと妄想はつきない。気になる第3作は、07年5月26日(土)の全世界同時公開が決定。時差の関係から日本では1日ずれるが、全米では歴代「スター・ウォーズ」と同じ、メモリアル・デイ公開(5月25日)だ。
■「パイレーツ・オブ・カリビアン」&「スター・ウォーズ」そっくりキャラ対応表
■善キャラ
【ジャック・スパロウ】=ハン・ソロ=ちょいワル、お姫さまと恋愛関係に?
【ウィル・ターナー】=ルーク・スカイウォーカー=田舎育ちの純朴な青年が冒険の旅へ
【エリザベス・スワン】=レイア・オーガナ=勝気なお姫さま
【ギブス(スパロウの部下)】=チューバッカ=船長の右腕、船長に忠実
【ビル・ターナー(ウィルの父、“靴ひものビル”)】=ダース・ベイダー(その1)=死んだはずの父
【ティア・ダルマ(ブードゥーの魔女)】=ヨーダ=ある種の賢者、謎めいた発言が好き
■悪キャラ
【デイビー・ジョーンズ(幽霊船船長)】=ダース・ベイダー(その2)=ワケ有りの過去、悲恋経験から悪の道に?
【マーサー(ベケット卿の部下)】=モフ・ターキン=冷酷無比、上官に服従
【ベケット卿(東インド貿易会社重役)】=パルパティーン=組織内権力者、利己主義
【海の怪物クラーケン】=砂漠の怪物サーラック=口の形がそっくり、人間を飲み込む
■善悪両用キャラ
【ピンテル&ラゲッティ(下っ端海賊)】=R2-D2&C-3PO=お笑い担当の凸凹コンビ、太め&ガリガリ体型
【ノリントン元提督】=ランド・カルリジアン(ソロの旧友)=元提督、イイモノなんだかワルモノなんだか