「4時間10分スペシャルエクステンデッドエディション」ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 葵須さんの映画レビュー(感想・評価)
4時間10分スペシャルエクステンデッドエディション
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長かったが楽しめた。途中休憩や1.5倍速は必要だったが。
見ていく中で、まずこの物語はサムのためのものだという思いが沸き起こる。リングを運ぶ役割において最終的に一番理性的な判断が下せるのが彼だったからだ。そこからフロドとサムの役割について二人を一人の人間の二面性と考える。サムは理性。フロドは感情。そこからさらにスメアゴルもその中に取り込んで考える。サム(理性)、フロド(感情)、スメアゴル(煩悩=執着)である。ここまで考えて、この作品は、たとえそれが悪い立場であってもそれぞれが視聴者に対して内面化して考える価値を有していることを思った(敵陣営の個性なきオーク軍団等はもちろん除く)。
見ていて少し気になったのは、サムがフロドを助けに行く時苦労や怪我もなく蜘蛛を追い払い、オークを屠っていく姿や、エオウィンがナズクルの首を一刀両断してしまうところにご都合主義を感じてしまい、少し鼻についたところ。もうひとつは、これは批判的な事ではないが、タイトルに『王の帰還』とあるように、正当な王が帰ってくることによって世界が平和になるという考え方自体が実際とは違うよなという意味で少し印象深く思った。象徴的な事として捉えれば違和感はなくなるが。
その他、映像表現として印象に残ったのは薄いグリーンカラーの死者の軍勢が一気に敵を薙ぎ払っていくところが一つ。
最後に、物語のラストの意味は映画を視聴しただけではわからないので、知りたければググってみると良いと思う。自分も興味を持ってぐぐってみると、Yahoo知恵袋でわかりやすい解説がされていた。
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