シュリのレビュー・感想・評価
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悲しいのう (>_<)。デジタルリマスター版でリバイバルという事で初鑑賞。2024(令6),9/20㈮ 鑑賞
北朝鮮の工作員として国家に忠誠を誓い、自ら非情の掟に身を捧げる決断をしたとはいえ、長年連れ添えば情も移るのはやむを得ない。
イデオロギーにより国家が分断された民族の悲劇である。これ以外の他の結末などあり得ないと言えるほど想定された結末ではあるが、やりきれない悲しみが心に残る。
(下書きで埋もれてた分) ^_^
全部詰まってる色褪せない名作
韓国映画のダイナミックさを見た。
1999年に韓国で大ヒットした映画。それから25年4Kデジタルリマスターでクリアな映像となって公開された。もともとの映画は見てなかったが、大スクリーンで見れるとあって行った。
★北朝鮮が送り込んでくる精鋭の秘密部隊は韓国で多くの主要人物の暗殺を実行していく。その犯人を追って韓国側との激しい銃撃戦が何度も繁華街などで繰り返される。前半はそんな展開が次から次へと続くのでちょっとやり過ぎ感はあった。
が、後半からそこにさまざまな人物との関係が明らかになり、物語が複雑に絡み合い展開していく。時代は、ワールドカップサッカー日韓大会の頃で、南北朝鮮の融和が進んでいたころの設定にもかかわらず。
★クライマックスはとても良かったと思う。エンターテイメント性も高い。フライヤーには、「南北に横たわる悲しみと、平穏な日常に輝く愛のコンストラストが一層際立ち、ラストの圧倒的衝撃はより深く胸を震わす。」とある。ハン・ソッキュ、ソン・ガンホ、チェ・ミンシクなどそうそうたるキャスト。
僕にとっての韓国映画はここから始まった
結果から逆算して作った作品
展開がスピーディーで臨場感溢れる見応えのある作品。エンディングまで一気に駆け抜けてとても面白い。
しかし、最後の二人が対峙するシーンを持ってきたいために、色々な肉付けをしたため、振り返ると違和感がある。
時限爆弾ではなく、照明による起爆。しかも即時ではなく、ご丁寧にわざわざタイマー表示までされる。電灯が消えると即ストップされる。こんな非効率な爆弾を使う必要などない。なぜなら遠隔射撃のプロである彼女なら、相当遠くから大統領を暗殺することができた。今まで色々な暗殺を繰り返してきたのだから、今回も同様に行えたはす。
現実世界ではこうはならないよなー。と思いながら。しかし、構想自体は面白い。
歴史的背景で北と南の分断により、北の生活の厳しさが伝わるし、統合を望む声もある。それを武力行使で迫るのが目的であること。その中に恋愛を散りばめるあたりがこの映画の明るさを引き立てる要素。後は、それを結びつけるために現実的な仕掛けを用意できたら満点だったんだけどなー。
ジョンJランボーの叫びと
韓流映画の原点
25年前は良かったのかも
1998年、韓国情報部のユ・ジュンウォンは、相棒のイ・ジョンギルとともに、多発する暗殺事件を捜査していた。犯人と目される北朝鮮の女性工作員を追うなかで、ジュンウォンは液体爆弾を用いた爆破テロ計画の情報をつかんだ。その頃、ソウルのスタジアムでは韓国と北朝鮮の両国首脳が列席するサッカー南北交流試合に向け準備が進んでいた。テロは阻止できるのか、という話。
2024年9月にデジタルリマスター版でリバイバル公開されたので劇場で鑑賞。
最初から、北朝鮮の軍事訓練の様子を見せられ、女性の凄腕スナイパーの圧倒的な強さが印象に残った。その彼女だが韓国のジュンウォンと本気で結婚するつもりだったのだろうか? 妊娠してたんだから本気だったのだろうけど、祖国を裏切るつもりは有ったのかどうか? 任務遂行との葛藤が見所かな。
ただし、アクションシーンはわざとハンドカメラで撮影し、ブレブレ画像で非常に見にくい。こんな古典的な子供だましの映像は見たくなかった。
それと、液体爆弾の起爆原理を聞くと、温度が上がると爆発って言ってたから、正確に残り時間なんか表示できるはずがない。なのに、残り0.05秒で止めるなんて原理的におかしい。機械的なタイマーじゃ無いんだから。
ジュウォン役の俳優はただのおじさんで華がない。もう少しイケメンを使ってくれないと気持ちが乗らない。
ストーリーも全てどこかで見たような映像のオンパレード。先が見えるし、今となってはショボいとは思うが、25年も前の韓国作品だからしょうがない。脚本家のレベルも大した事ないが、当時は良かったのかも。
女凄腕スナイパー役のキム・ユンジンはそこそこかっこよかったが、彼女もただのオバさんにしか見えない。もっと美しい女優を使って欲しかった。
民族分断が生んだ悲恋の物語
すべてが解決し、査問を受けるジュンオン。宿敵である暗殺者イ・バンヒと暮らしていて何も気づかなかったなんて信じられないと査問委員会は彼を問いただす。
死地を潜り抜けてきたもの同士、そこには必ずただならぬ気配をお互い感じ取れるはずだ。査問委員会はとても信じられないし、観客も信じられない。そして何よりも信じられなかったのはジュンオン自身であろう。
なぜ彼はミョンヒョンの正体に気づけなかったのか。その理由はすべてが終わった後に残されたミョンヒョンの留守録テープに収められていた。
同じ祖国に生まれながら北と南で分断された民族。北朝鮮軍精鋭部隊第8部隊に所属したミョンヒョンはただ祖国統一を信じて地獄の訓練に耐え抜いた。そして皮肉にも彼女の生まれ持った才能が開花してしまう。平和な暮らしをしていたならけして開花しなかったであろう類まれなる暗殺者の才能が。暗殺者イ・バンヒがここに誕生したのだった。
すべては祖国統一のためと韓国要人を暗殺し続けたミョンヒョン。だが、もし祖国の分断がなければ彼女はイ・バンヒではなくミョンヒョンとして普通の青春を謳歌し、愛する人と恋をして結ばれ母となっていたはずだった。しかし祖国分断の悲劇は彼女にそんな当たり前の人生を許さなかった。
彼女は重大任務に就くために顔を変えて韓国社会に溶け込みミョンヒョンになり切った。全くの別人に。その彼女の工作が観客だけでなくジュンオンをも欺いたのだろうか。
そうではなかった。彼女はけして工作をしたわけではない。別人に成りすましたのではなくミョンヒョンこそが真の彼女の姿だった。
彼女が切望し続けた平和な社会での当たり前の暮らしを、ひと時の幸せな人生を彼女はジュンオンと出会い成し遂げることができた。そこにあったのは真の彼女の姿でありけして偽りの姿ではなかった。周囲はもとより、彼女を愛していたジュンオンでさえ気づくはずはなかったのだ。
彼女は言う、ジュンオンとの生活が自分の人生のすべてであったと。彼と過ごした一年間だけが人生のすべてだったと。
一つの祖国が分断され南と北ではまるで異なるイデオロギーを持つ分断国家。それはまるで二つの顔を持つことを強いられたミョンヒョンの姿とも被る。
彼女は最後の最後にジュンオンと出会い本当の自分に戻れた。暗殺者イ・バンヒとしてではなくミョンヒョンとしての人生を全うしたのだった。
民族分断が生んだ悲恋の物語。言わずと知れた韓流映画ブームの先駆けとなるエンターテインメント大作。当時は劇場鑑賞できずVHSでの鑑賞。
今回デジタルリマスターによるリバイバルで初めて劇場で見れたことに感無量。大国の都合により南北に分割統治され、同じ民族間で争いあうこととなってしまった朝鮮半島。そこを舞台にやはり民族分断というまるでその身を引きちがれるかのような痛みが脚本に随所にちりばめられていて、ただのアクションエンターテインメントではない大傑作として誕生した。
本作以降の韓国映画の躍進たるや素晴らしく毎年数本もの傑作を世に出し続けている。
韓流映画の基礎となった作品
名作っていうことで見たんだが、まあまあか。プロットは面白いが、やは...
時代を感じるが歴史的な名作であることに変わりない
「シュリ」を初めて観たときはかなりの衝撃だった記憶がある。北朝鮮のスパイを正面から扱って、アクションとしても面白い。韓国映画でこんなの作れるのか!と。今回劇場でリマスター版が上映されるから鑑賞してみた。
観ていると違和感を覚えるところがあって意外だった。こんなもんだっけ?と。25年も前の映画だからと理解はしていても、銃撃戦のゆるさだったり、設定の甘さやストーリー展開の強引さが気になってしまう。逆に言えば韓国映画がそれだけ発展を遂げて、観ているこちらの目が肥えすぎたってことなのかもしれない。
それでも北朝鮮のスパイが韓国で隠密行動をとって混乱を招く展開やスパイと情報局員の愛を描いた物語として楽しんだ。最後はさすがに切なくなる。ここから韓国映画の本格的な躍進が始まる(記憶違いならすみません)。そういう意味で歴史的な名作であることに変わりない。
ソン・ガンホやチェ・ミンシクの若い姿もなかなか見ものだ。ソン・ガンホなんて若すぎて演技が若干オーバーだったりする(時代もあるかもしれないが)。
再上映ありがとう
祖国統一万歳
子供の時に観た予告編を超えなかった。
切ないラブストーリーアクション
深く重く、せつない、
懐い。
韓国映画強化月間、第4弾は「シュリ」!
2000年の日本公開当時、映画館で鑑賞しました。
この作品とJSAは当時かなりブームになった記憶があります!
今月、リバイバル公開されるってことで記憶がよみがえって参りました。が、田舎住まいの私の近隣の映画館では、予想通り上映無し!ってことで、配信で鑑賞しました。
いやー「懐い」。なついです。
現代の韓国映画と違って映像やストーリーが洗練されていないところが、なんか良い。映像がざらついた感じがまた良い。
初見のときどう思ったかはもう忘れてしまいましたが、ありそうでない、なさそうでありそうな設定と、どんどんと悲劇的結末に向かっていくのを静かに見守る心地が・・・なんとも言えません。
ソン・ガンホが途中で死んでしまうことを忘れていて、結構ビックリ。
ハン・ソッキュとキム・ユンジンはいいですね。アクションシーンと恋愛シーンとのギャップが。
最後は二人とも「愛より国家(使命)」を選択せざるを得なかった。キム・ユンジンの最後の精一杯の電話メッセージが心に残ります。
また、忘れた頃にひょっこり思い出して観たい、そんな映画です。
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