バベルのレビュー・感想・評価
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The brightest in the darkest night
撃たれたスーザンに村で婆さんが痛みを緩和する麻薬みたいなのを与えるシーンが印象に残る。言葉が通じない者でも解り合えるみたいな救いの場面。
ヤスジローは感謝の気持ちでモロッコのガイドに猟銃をあげるがそこから悲劇が生まれてしまった。家族関係の違いや国ごとの対比から多くのことを考えさせられる作品。
思っていたよりは良かった
賛否両論だということを承知でみた。
私は面白いと思った。
モロッコ・アメリカ・メキシコ間で一つの銃を元に、視点を変えて繰り広げられる様々なドラマ。
ただ…日本のシーンはいるのだろうか…役所さんと菊池凛子のところはなぜ必要なのかわからない…
良かったけど、もう見ないかな。
理解するとは・・
日本の女優さんが、アカデミー賞の助演女優賞を受賞したとか・・・・上映された作品を見た方が気分が悪くなってしまったとか・・・ゴールデンウィーク前後に随分報道された作品でしたね。今日は久しぶりに午後早く仕事を切り上げられましたので、夕方の上映を見てきました。
映画以外では表現できない作品・・・、アメリカ・モロッコ・日本、それぞれを舞台として、それぞれの人間模様を描き出す。英語・スペイン語?・日本語、それぞれの場面でそれぞれレの言語が飛び交う。異なる言語の中で、意思が通じないもどかしさ。しかし、それぞれの画面は必要以上に説明を付け加えない。
すれ違い・行き違い・対立・・・・・登場人物はそれぞれの舞台で交錯する。
分からないもどかしさに、観客は振り回される・・・・、そう、ちょうど翻訳物の小説を読んでいるかの如く、吹き替えや字幕のない外国ものの映画を見ているかのよう・・・。外国人となれない外国語で、相手の言おうとしていることを、知っている単語だけの意味をつなぎながら、推測しているよう・・・。
しかも自体は次第に深刻になっていく・・・・。
けど・・・・、思いの通じ合うことができずに、やきもきしている私たち観客を、最後の場面で救ってくれたのは、言葉発することのできない、聾唖の方の仕草であることが・・・なんとも意味深いエンディングでした・・・・。
最後の場面では・・・ ヤラレタ・・・と 思わず拍手をしそうになってしまいました。
映画に対して、いわゆるハリウッド映画的な、「スッキリ」を求める方にとっては欲求不満になる作品。でも、映画好きには是非見て欲しい作品です・・・
ストレスが溜まる。
監督の意図通りにかなり苛つくしストレスが溜まった。
言葉もそうだけど、とにかく意思疎通が取れない事がこんなにストレスが溜まるものなのかとイライラしっぱなしだった。
これだけコミュニケーションが取れないのに世界は繋がっていると言うアプローチが凄いなと思った。
登場人物もムカつく奴らばかりで自分勝手で自分だけが正しいと思っているキャラクターは匿名で他人を傷つけるSNSの住人たちと重ねて観た。
東京編はキャラクターも音楽も風景も何か違和感があって、外国人から見たらこんな変に映るのかと最初違和感があったけど、この変さこそ東京なのかもしれないなと妙に説得力があった。
自分の良心に従えば簡単に行く事のように思うけど人それぞれに良心があって自分勝手で、それに国境だとか法律が介入して、とても面倒臭い世界に生きてるなと思った。
世の中の
不条理。世界の不条理。そんなものが詰まった一本でした。銃なんて持たせる親が悪い。子供に罪はない。バカな親。バカな世界。そんな時代がバカな子供たちを作り出している。一瞬の気の迷い。そんなもので子供の一生を台無しにするな。
孤独 なのか、ひとりじゃない なのか
○「孤独」と「ひとりじゃない」
の狭間に揺れる人々が印象的。
○衝動的で、本性的な性行動の描写。
分かるような、一方で拒絶したいような。
賛否両論わかれる場面がある。
○見て損はない。
これを見て、何か深く刺さる人もいれば、
「...?」となる人もいるかと思う。
が、決して無味乾燥でチープな
映画ではないので、
見て損はないかと。
バベルというタイトルの意味
まず、娯楽作品ではない。
3箇所の話が同時に進行していくが、話の筋自体は難解なものではない。ただ、訴えたいテーマを理解するのには時間を要する。見終わった後、なんとも言えない刹那さに浸りながら、作品の意味するところをしばし考えさせられた。
私見だが、バベルの塔の寓話にある異なる言語による相互理解の困難さをベースにしながら、それでもそれを乗り越える共通言語(私には愛という言葉しか思いつかない)の力を描きたかったのではないだろうか?
最後のシーンがそれを象徴しているように思えてならない。そのラストシーンのBGMが秀逸。いつまでも胸に残る。
繰り返し見たいと思うような作品ではないが、見ておいた方がいいと思える作品でした。
愛を求める孤独な日本人…
なんとも複雑な映画である。
この監督の作りだす雰囲気はどことなく好きなのだが、見終わった後のいたたまれない後味は相変わらず。
この映画での主役は、やはり”チエコ(菊池凛子)”だろう。
物にあふれた東京でだた一つ欠けているもの、”愛”。
その”愛”に迷う彼女の姿が今の日本人そのままなのではないか。
アメリカのメキシコ人問題や、中東との複雑な事情などもうまく織り交ぜているが、やはり最も描きたかったのは”愛”に彷徨う孤独な日本人の姿たと感じた。
おそらく人によってさまざまな捉え方をするとは思うが、それほどストーリーに関わりのない日本の話をここまで展開させたことにこの映画の真意がある思う。
個人的には『アモーレ・ペロス』に描かれている「愛」の方が好きだ。
切なさが残る。
結末は序盤で分かる。
一つの銃がきっかけで起きた事件を取り巻く背景が、国境を超えて繋がる。
始めから彼らが既に抱えている問題、それがただ、成るように進んでいくだけだが、
その中で映される、国々の特徴や、関係に注目して観ると、深い。
日本のイメージについては少々大げさな印象を受けたが、メキシコの監督ということで、その辺は目をつむるとする。
映像は美しくはない。
文言は少なめ。
もう一度観たいとは思わないが、観ておいて損はない。
個人的には、CHARA主演映画スワローテイルのようなジャンルだなと。
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