劇場公開日 2007年4月28日

「バベルというタイトルの意味」バベル TSUN TSUNさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5バベルというタイトルの意味

2014年1月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

難しい

まず、娯楽作品ではない。
3箇所の話が同時に進行していくが、話の筋自体は難解なものではない。ただ、訴えたいテーマを理解するのには時間を要する。見終わった後、なんとも言えない刹那さに浸りながら、作品の意味するところをしばし考えさせられた。
私見だが、バベルの塔の寓話にある異なる言語による相互理解の困難さをベースにしながら、それでもそれを乗り越える共通言語(私には愛という言葉しか思いつかない)の力を描きたかったのではないだろうか?
最後のシーンがそれを象徴しているように思えてならない。そのラストシーンのBGMが秀逸。いつまでも胸に残る。
繰り返し見たいと思うような作品ではないが、見ておいた方がいいと思える作品でした。

TSUN TSUN