「何度観ても面白い。」ゼイリブ カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
何度観ても面白い。
ジョン・カーペンターレトロスペクティブ2022にて劇場鑑賞。
言わずと知れた熱狂的支持者も多いホラー映画のカリスマ監督ジョンカー・ペンターの意欲作。
有楽町の某映画館でJ・カーペンター3作の4Kレストア版を3週に渡り上映しているが、驚くべきことに当館は2K上映であったw。
リアルタイムでの劇場鑑賞以来、実に数十年ぶりの鑑賞だったこともあり、サングラスを手に入れた後の展開をすっかり忘れており、プロレス時間の長さと思っていたよりちゃんとした結末だったことに改めて驚かされた。
本作は代表作「ハロウィン」や「ニューヨーク1997」などとは少し違い、珍しく格差社会やメディアの在り方などへのアンチテーゼが各所に見てとれ、大きくは宿無しの日雇い労働者と裕福な上流階級に擬態したエイリアンとが戦う構図となっているので面白い。
特殊なサングラスをかけると人間とエイリアンの判別ができ、街の看板や雑誌を見ると隠された洗脳メッセージを読む事ができるという、それだけでも勝ち確定の最高のオモシロ設定である。
J・カーペンターは自ら映画音楽を制作することでも有名で、劇中の西部劇風挿入曲もずっと耳に残る程印象的であり、その多才さを感じる事ができる。
主演はロディ・パイパーという当時の人気プロレスラーのため格闘シーンに時間をふんだんにかけているが、あまりにも長い時間なので途中で飽きが来てしまうことくらいがマイナスポイントで、総じて非常に面白く誰でも楽しめるようなエンターテイメント作品となっている。
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